海外での労働による収入を日本へ送金したい場合
ヨーロッパで一般事務として勤務しています。
夫が会社を経営していて、そこで一般事務として働いています。
ふと、自分の給料明細を見てみたら、給料明細の振込先が夫とのプライベートの共同口座の番号になっていました。勤務開始日からです。でも、会社は私個人の銀行口座に毎月振り込んでいて、こちらの税理士に聞いたら、給料明細が間違って繁栄され続けているとの回答で来月から変更しておくねと。。。
この給料から自分でためたお金で老後は日本に帰って、小さい中古のマンションを購入しようか考えています。でも、この海外でためた貯金を日本に送金する場合は、必ず出所を証明しないといけないですよね?この場合は、私はどう証明すればいいのでしょうか?雇用契約書もあります。毎年の確定申告書はこちらの税務署に言えば出せると思います。
ご回答、宜しくお願い致します。
税理士の回答
必ず出所を証明しないといけないですよね?
質問者様は、国外(仮に「A国」とします。)にお住まいで、A国で所得(給与)を得て、A国で納税しているのですよね。そのA国での所得の蓄積を日本に送金するときのご質問でよろしいですね。
日本の銀行は、国外からの送金100万円超の送金を受けたときには、税務署に「国外送金等調書」を提出する義務があります。これは、あくまで銀行の情報提供義務です。(国外への送金も同様です。)
銀行は、支店の立地や規模にもよりますが、日々法人・個人のおびただしい数の送金や受領を繰り返しています。
税務署は、その中から不審な送金や受領から、疑問のあるものを調査やお尋ねの材料にはしますが、帰国した納税者が「必ず出所を証明」まで求められるものではありません。仮に調査やお尋ね等が行われたときには、給与明細やその表示が違っていたこと、実際の入金履歴や雇用契約書、A国での確定申告などで説明できるのではないでしょうか?
早速のご回答ありがとうございます。
少し、ほっと致しました。税理士がもう引退を迎える年齢でして、税理士から何らかの証明を習得するのが難しい場合も入金履歴、雇用契約書、確定申告書で足りますでしょうか?
税務署側による、事実関係の判断ですね。
税務署は、そのお金が日本における課税逃れではないかという視点で検討します。また、A国における課税逃れであった場合には、A国の求めに応じて情報提供を行います。
書類が足りるか足りないかではなく、実際に行われた事実の心証を得られるかです。
週末の夜分遅くにご回答ありがとうございます。
事実の心証は入金履歴と雇用契約書、A国の税務署からの確定申告書で確認が可能という理解で合っているのでしょうか?他にあったほうが良い書類がありますか?
一般的には、ご理解のとおり「確認が可能」、言い換えれば「合理的な心証を得られる」と思います。
「人間の全ての行動を完全に示す証拠」なんて、あり得ません。
これは、事実認定と契約解釈に関することです。国外取引に限ったものではなく、国内・国外を問わず、すべての取引や、その前段にあるヒトの行動を証明なんてできません。なので、主張を示す断片的な証拠を積み上げて、合理的な心証を得るのです。
ご回答ありがとうございます。
少し、気持ちが落ち着きました。海外で色んな困難に耐え、やっとの思いで必死でためた貯金です。
年老いてくると、金銭的な不安が絶えず来ます。
今回、こちらで一言、二言でも相談して良かったと切に思います。
有難うございました。
直前の回答は、やや「要件事実論」という、証拠のぶつけ合いの話になってしまいましたが、ほかに質問者様が有益と思われる資料があれば、準備しておけばよろしいかと思います。「何がなくてはダメ」という話ではありませんので、ご安心ください。
本投稿は、2025年11月23日 16時03分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






