住宅ローンの返済について
住宅の名義は、夫婦で1/2ずつの共有です。住宅ローンの残債900万円は私名義なのですが、実質は私に所得がなく、妻が私名義のローンを支払っています。
そこで、私名義の所有権を妻に譲渡したいのですが、どのように手続きをし、どのような事に注意すれば良いですか?
詳しくは、分からないのですが土地と建物の評価額は、2500万円位はあるとは思います。20年前に4500万円で購入しました。
税理士の回答

鎌田浩司
贈与税の特例「配偶者控除」を使えるかがポイントです。
条件は、婚姻期間が20年以上かどうかです。
現在もこれからも、奥様が住むという前提です。
◎ 20年以上の場合
ご主人の持分をローン付きで奥様に贈与します。
贈与税は、時価-900万円で計算します。
仮に2,500✖1/2-900=350万円。
配偶者控除は、2,000万円ありますから、奥様に贈与税はかかりません。
手続きは、
イ 法務局で持分の所有権移転登記。
※法務局に電話して、必要なものを聞いて準備していけば、記載方法などの指導を受けられます。
司法書士に頼んでもOK、手数料はかかります。
ロ 贈与税の申告
名義変更の翌年2月1日~3月15日の間に、奥様の名前で贈与税の申告をします。
※税務署に申告書を提出します。
◎ 20年未満の場合
※贈与税の配偶者控除が使えません。
この場合には、
A 時価で売買する方法
先程の例で計算すると、ローンを引継ぎ、350万円を授受します。
奥様の支払いは、分割払いでもOKです。
手続きは、
イ 法務局で売買による所有権移転登記。
※事前に用意するものなどを法務局に確認します。
ロ 所得税の申告
譲渡益があれば、ご主人の譲渡所得の申告が必要になるかも。
手続きは、翌年の確定申告です。
B贈与で贈与税を払う。
350万円の贈与税は、26万円です。
奥様が、翌年に贈与税の申告と納税。
いずれにしても、登記費用(登録免許税)と不動産取得税があります。
※不動産取得税は、担当窓口で確認願います。
本投稿は、2019年05月15日 21時46分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。