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自営業なら老後資金を自分で確保!経営者のための資金作りポイント

老後の資産作りは、サラリーマンだけの課題ではありません。独立起業して個人事業主になるときは、老後の資金作りプランもよく考えておきましょう。

サラリーマンの場合、会社に任せておけばある程度の資産作りができますが、個人事業主は他に任せることはできず、なんでも自助努力です。まずは、社会保険制度がサラリーマンとどう違うのか、ここから理解しておきましょう。

目次

サラリーマンと個人事業主における保険制度の違い

社会保険の制度は、サラリーマンの場合、厚生年金と協会けんぽ(組合健保もあります)にセットで加入します。これに対して個人事業主の場合は、国民年金と国民健康保険にセットで加入します。

保険料は、サラリーマンの場合、大まかにいって月給の30%(厚生年金が20%くらい、健康保険が10%くらい)を、本人と会社が折半で負担します。個人事業主は、国民年金の保険料が定額で月1万6千円、健康保険は所得の10%程度、事業主個人が負担します。

年金の保険料は個人事業主の方がたしかに低いのですが、健康保険は働いていない高齢者なども加入しているので、所得がある人には負担感のある金額になることもあります。

一方で給付は、年金も健康保険も、サラリーマンの加入する厚生年金と協会けんぽの方が、相当手厚くできています。個人事業主はそれを自覚して、対策を打っていかなければなりません。

国民年金では不十分!上乗せ努力が必要

国の調査によると、65歳以上の世帯の平均的な生活費は月27万円となっています。公的年金では、どれくらいカバーできるのでしょう。

国民年金は40年間フル加入すると、基礎年金が月6万5千円支給されます。夫婦2人で13万円。厚生年金は、これに老齢厚生年金分の約9万円が上乗せされるので、だいたい月22万円というのが、厚生労働省が出している高齢世帯のモデル年金収入です。夫婦の一方が働いて、配偶者が専業主婦(夫)の場合、配偶者の保険料は支払う必要がありません。

これに対し、個人事業主の場合は、夫婦それぞれが月1万6千円の国民年金を支払わなくてはなりません。9万円の老齢厚生年金はありません。保険料を倍払っていても、年金を受給するときは、夫婦で月13万円だけ。つまり、このハンディを踏まえて老後の資産作りをしていかないといけないのです。

なぜ、このような仕組みになっているのでしょう。一般的に個人事業主は定年がないため65歳を過ぎても働いて収入を得ることができるとか、働けなくなったら個人事業の財産を子どもに譲渡して、退職金代わりに一時金を受け取ればよいといった説明がされています。

しかし65歳以降になると、誰でも健康に働けるわけではありませんし、財産の継承だって、本当に実現するかは定かではありません。つまり、サラリーマンの厚生年金のように確実な年金の受給が期待できないことを前提に、老後の資産作りをしていく必要があるのです。

老後資金作りは税制面を考えて!国のバックアップ体制も

このあたりは国もよく考えていて、個人事業主のために、老後の各種資産作りを促進する資産形成制度をいろいろ揃えています。

国民年金基金

個人事業主が加入する国民年金と厚生年金の格差を是正するために平成3年にできた制度です。任意加入で、掛金は月額6万8千円まで加入できます。

年間で81万6千円の掛金を納めることができ、しかもこれらは、すべて社会保険料控除の対象です。税率30%の人であれば24万円も税金が安くなるため、まずは国民年金基金に加入することをおすすめします。年金の受給は、国民年金と同じ65歳からです。

小規模企業共済制度

昭和40年に、国が中小企業対策として始めた制度です。個人事業主が廃業や退職をしたときに、その後の生活を安定させることを目的にしています。掛金は月額7万円まで、つまり年間で84万円まで加入でき、こちらもすべて社会保険料控除の対象です。国民年金基金と同じく、節税効果の高い資産形成制度になっています。

個人型確定拠出年金制度(イデコ)

いま国が力を入れている、個人が自分で作る年金制度です。サラリーマンでも個人事業主でも加入することができます。加入者が毎月掛金を拠出し、あらかじめ用意された金融商品で運用して、60歳以降に年金などで受け取ります。ただし、60歳までは引き出すことはできません。

サラリーマンは掛金の上限が月額2万3千円なのに対し、個人事業主は月額6万8千円まで納めることができ、こちらもすべて社会保険料控除の対象になっています。

経営セーフティ共済

上記3つと毛色が異なり、こちらは取引先の倒産に備えた制度です。掛金は総額800万円まで納付することができます。

毎年の掛金は所得控除ではなく、事業所得の必要経費になります。ただ、自己都合でも解約できて、40か月以上の掛金納付があれば、掛金の全額が戻ります。節税効果を受けながら、資産形成策のひとつとして利用を検討してみるといいかもしれません。

所得控除と公的年金

生命保険会社が行なっている個人年金保険の所得控除も、生命保険料控除の一部となりますが、所得控除額は所得税が上限4万円、住民税が2万8千円となっています。保険料を年間100万円支払っても、控除額は4万円です。

これに対し、国民年金基金なら最大年84万円、イデコなら最大年81万6千円も控除の対象となります。資産作りをするのであれば、公的年金制度を使った方がメリットが多いといえます。

おわりに

起業をするときは、本業を軌道に乗せることに目がいって、社会保険のことや、遠い先の老後の資金作りといったことを後回しにしがちです。しかし、老後は誰にでもやって来るもの。ひと息ついたら、老後のことも考えてみてください。

顧問税理士は、会社の税金対策だけに利用するにはもったいない存在です。社会保障全般に詳しい税理士もたくさんいますので、しっかり活用して、豊かな老後資産作りを目指しましょう。

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