「企業版ふるさと納税」の仕組み・メリットまとめ - 節税や実務に役立つ専門家が監修するハウツー - 税理士ドットコム

税理士の無料紹介サービス24時間受付

通話無料 0120537024

  1. 税理士ドットコム
  2. 節税
  3. 「企業版ふるさと納税」の仕組み・メリットまとめ

「企業版ふるさと納税」の仕組み・メリットまとめ

はじめに

ここ数年で注目されている「ふるさと納税」については、ご存じの方も多いのではないでしょうか。各地方自治体に寄附をすると、地域の特産品などがもらえ、さらに税金の控除を受けることができる制度で、お得な特産品やユニークなものも多く、とても話題になりました。

このふるさと納税の制度はもともとは主に個人を対象とした制度でしたが、企業からのニーズも高まり、2016年の税制改正により「企業版ふるさと納税」が創設されました。そこで、このページでは、企業版ふるさと納税のメリットなどについてご紹介していきます。

目次

ふるさと納税とは

ふるさと納税とは、名前に「納税」とついていますが、各自治体に対してする「寄附」のことです。

好きな自治体に寄附金を納めることで、その地域特産のお肉やお酒などを謝礼品としてもらうことができるため、人気が広がっています。また、ふるさと納税をすることによって、税金の控除を受けることもできるので、節税にもつながります。

この制度は、都会に住んでいる人などが、故郷を離れても地方(ふるさと)を支援・応援できるようにという趣旨で生まれた制度です。

活動拠点は都心であるが、故郷への思いから生活の拠点や住民票を移さなかったり、好きな町に税を納めたいからと、住民票を移そうとしたなどの事例があるそうです。このことからふるさと納税を通じて地方を支援できるように、「ふるさと」の定義は定めず、好きな場所に寄附できるようにされているといわれています。

謝礼品と控除

主なメリットとしては、地域特産の謝礼品と寄付額に応じた税金の控除が挙げられます。

自治体によって異なりますが、お肉やお酒やお米、ユニークなものではパソコンなどの家電や、話題になった香川県のカブトムシなど、様々なものが謝礼品として扱われています。

控除に関しては、ふるさと納税額の「2,000円を超える分」に関して、確定申告を行うか、一定の要件を満たしている場合には確定申告をせずに、所得税と住民税から原則として全額が控除されます。

所得税控除と住民税控除

所得税からの控除 (所得税控除)の計算方法は 以下のように決まります。

(ふるさと納税額-2,000円)×「所得税の税率」 なお、控除の対象となるふるさと納税額は、総所得金額等の40%が上限

※税率は、課税所得の増加に応じて高くなるように設定されています。計算には、その納税者に適用される税率を用います。

住民税からの控除には「基本分」と「特例分」があり、それぞれ以下のように決まります。

基本分 = (ふるさと納税額-2,000円)×10%
なお、控除の対象となるふるさと納税額は、総所得金額等の30%が上限となっています。

特例分 = (ふるさと納税額 - 2,000円)×(100% - 10%(基本分) - 所得税の税率)

住民税からの控除の特例分は、この特例分が住民税所得割額の2割を超えない場合は、上記計算式となります。

なお、具体的な金額については、所轄の税務署などに問い合わせてみてください。

納税方法

ふるさと納税を受け付けている自治体であれば、全国どこでも寄附をすることが可能です。

基本的な納税方法は、各自治体のホームページなどにある受付ページから申し込むことが可能です。その先の具体的な手続きに関しては、各自治体によって異なるのでその指示に従うことになります。

また、民間のサービスで寄付金額と特産品カテゴリによって寄附先を選ぶことができるようなサイトも存在しているので、そちらを活用してみても良いかもしれません。

そして、控除を受けるためには、ふるさと納税を行った翌年に確定申告を行う必要があります。

ただし、現在では「ワンストップ特例制度」という制度があり、確定申告が不要な給与所得者で、ふるさと納税納付先の自治体が5つまでの人は、確定申告をせず寄附金控除が受けられます。

ふるさと納税についてとりあげた記事があるので、こちらも参考にしてみてください。

地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)

これまでの企業にとってのふるさと納税は、寄附を行っても大幅な節税にならなかったり、謝礼品は法人からの贈与とみなされて法人税がかかってしまい受け取りづらいなど、企業にとってはあまりメリットがない制度でした。

しかし、2016年から「企業版ふるさと納税」が開始されたことにより、企業でもメリットを多く受けられるようになりました。

この企業版ふるさと納税とは、その名の通り、法人だけに適用が限定されているふるさと納税のことです。正式名称は「地方創生応援税制」といい、寄附により企業PR、企業イメージのアップなどを図ることができます。

現行での適用期間は、2016年4月20日から2020年3月31日までの納付額が対象で、内容は下記のようになっています。

節税効果

以前の寄附制度では、損金算入措置という寄附金額の3割(国税・地方税より控除)までを寄附金控除の対象とすることができる内容となっていました。

今回の改正では、寄附金額の2割を法人住民税・法人税から、1割を法人事業税から控除できるということが追加されました。国税・地方税とあわせて、寄附金全体の6割を寄附金控除の対象とすることが可能となりました。

簡単に言えば、以前と比べて節税効果が2倍になったということです。

例えば、100万円分の寄附をすれば60万円を寄附金控除の対象として活用することができますが、当然ながら寄附金額のうち4割は自己負担となるため、この点に注意しながらの活用をおすすめいたします。

謝礼品

地方公共団体によって特産品や謝礼品の対応が異なります。

また、特産品や謝礼品を受け取った場合には法人からの贈与に該当しますので、処理についてはその時価相当額を、受贈益として収益計上します。

税法上、地方公共団体は法人として位置づけられているため、法人税課税の対象となるため注意が必要です。

寄附を検討されている場合には、各地方公共団体のホームページで、謝礼品や特産品の時価総額などについて確認したり、直接問い合わせ等をすると良いでしょう。

企業版ふるさと納税の仕組み

企業版ふるさと納税のを行う場合の手続きは、以下の様な流れになっています。

  1. 地方公共団体が、「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」を企画立案し、企業に相談を行い、寄附の見込みを立てます。
  2. 地方公共団体から相談を受けた企業が、「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」に対する寄附を検討します。
  3. 地方公共団体が、「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」を地域再生計画として内閣府に申請します。
  4. 内閣府が審査し、「事業」を認定・公表します。地方公共団体側も、認定を受けた「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」を公表します。(企業はこの時点で寄附の申込みを検討することも可能です)
  5. 地方公共団体が、認定を受けた「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」を実施し、事業費を確定させます。
  6. 企業が地方公共団体に対して寄附金の振込を行います。
  7. 寄附を受けた地方公共団体が、企業に対して領収書を交付します。
  8. 企業が、(7)の領収書に基づき、地方公共団体や税務署に対して地方創生応援税制の適用がある旨を申告し、税制上の優遇措置(控除)を受けます。

寄附の納税方法をまとめると、地方公共団体が「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」を実施し、事業費が確定した後に払い込みを行うということです。また、企業版ふるさと納税の対象となる寄附は、確定した事業費の範囲内までとされています。

適用対象

寄附できる団体は、「地方版総合戦略を策定する地方公共団体」と定められています。

また、適用対象となる寄附金の概要は以下のとおりです。

  • 1回あたりの寄附金額が最低10万円以上であること
  • 当該事業の実施に必要な費用に充てられることが確実であること
  • 寄附の謝礼(代償)として経済的利益を与える行為を行わないこと

対象外となる寄付先

対象外となる寄付先は以下のとおりです。

  • 企業の主たる事務所が所在する地域の地方公共団体
  • 地方交付税の不交付団体
  • 市町村については、その全域が地方拠点強化税制の支援対象外地域とされている地方公共団体※東京都・東京都23特別区・東京圏など

以下のホームページに対象事業一覧がありますので参考にしてみてください。

おわりに

今回の改正で企業が行うふるさと納税がより身近になったかと思います。地方自治体を支援することは、CSR(企業の社会的責任)の取り組みにもつながりますので、新たにチャレンジするのも良いでしょう。企業イメージアップ・PRや地域貢献もそうですが、節税額がアップしたのも魅力のひとつとなりました。ですが、個人で行うふるさと納税に比べてキャッシュアウトの額が高いので、この点には充分に注意したほうが良いでしょう。

節税に関する他のハウツー記事を見る

もっと見る

協力税理士募集中!

税理士ドットコムはコンテンツの執筆・編集・監修・寄稿などにご協力いただける方を募集しています。

募集概要を見る

ライター募集中!

税理士ドットコムはライターを募集しています。

募集概要を見る

節税に関する税務相談Q&Aをみる

顧客満足度の高い税理士を無料でご紹介します。

このようなニーズがある方は、お気軽にご相談ください。

  • 税理士を変更したい
  • 初めての税理士を探したい
  • 相続税の申告をしたい
  • 会社設立・開業をしたい
  • 個人事業主の節税・申告をしたい
税理士選び〜契約までをサポート
通話無料 0120537024
  • 最短当日
  • 24時間受付
  • 年中無休
  • 全国対応