【相談】仮想通貨の節税手段について
【前提】
・仮想通貨を利確した際の節税手段として、よく挙げられるのが法人管理下での仮想通貨運用だと認識しております。
・運用にあたっては、法人名義で仮想通貨取引所(国内外問わず)を開設する必要があるかと存じます。
・仮想通貨用ウォレットやDEX、いわゆるDefiと呼ばれる手段であれば、使用にあたって審査がないので瞬時にアカウントが作成でき、取引を始められるという認識です。
・利便性といった面から、自分の法人管理下においてはDefiを積極的に使っていきたい所存です。
【質問】
上記の前提を踏まえまして、以下の手続きに税務リスク、税法上からのご指摘はございますでしょうか?
①「◯◯ウォレット(メタマスクなど)を◯◯会社の管理するウォレットとする」といった記録書類を作成
②「私が保有する◯◯コイン(ビットコインなど)を10枚、◯◯会社に貸付する」といった契約書を作成
③契約書に記載した内容に沿って、個人(自分)から自分の法人用ウォレットへ送金
④③時点からコインの時価が上昇し、4000万円以上の利益となったので、23.2%分の法人税を申告および納付。
何卒、ご教示いただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。
税理士の回答

石割由紀人
仮想通貨の節税手段として、個人で保有する仮想通貨を法人に貸し付け、法人で運用する方法を検討されていますね。この手法には以下の税務上のリスクや注意点が考えられます。
1. 個人から法人への仮想通貨貸付時の課税
個人が保有する仮想通貨を法人に貸し付ける際、その仮想通貨の時価で譲渡が行われたとみなされ、個人に対して所得税が課される可能性があります。これは、仮想通貨の移転が実質的な所有権の移転と見なされるためです。
2. 法人での仮想通貨運用による課税
法人が仮想通貨を運用し利益を得た場合、その利益に対して法人税が課されます。法人税率は所得金額に応じて異なりますが、一般的に個人の所得税率よりも低い傾向があります。
3. 法人化のメリットとデメリット
法人化による節税効果は期待できますが、設立や維持にかかるコスト、会計・税務処理の複雑化などのデメリットも存在します。また、法人での仮想通貨取引においては、期末時点での時価評価が必要となり、含み益に対しても課税される可能性があります。
4. 契約書の作成と管理
個人から法人への仮想通貨の貸付に際して、適切な契約書を作成し、取引の実態を明確にしておくことが重要です。これにより、税務調査時に取引の正当性を証明しやすくなります。
5. 税務リスクの軽減策
仮想通貨の貸付や法人での運用に関しては、税務上のリスクが伴います。具体的な手続きや税務処理については、税理士などの専門家に相談し、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。
本投稿は、2024年11月28日 18時35分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。