副業の開業費について
サラリーマンをしながら、副業として個人事業をしています。
事業内容は、Web系の構築運用代行業です。
質問1
開業の1年10ヶ月前に支払った、起業塾の費用(約100万円)は開業費にすることは可能でしょうか?
この起業塾は標準的には1〜2年程度での卒業を推奨しており、私は1年ちょっとで完了、その後半年程度準備期間があり、3ヶ月前から月10万円程度利益を上げられるようになってきています。
質問2
開業費を含めると赤字になる場合、サラリーマンの所得と損益通算することができるのでしょうか?
それとも繰延資産として、次の年以降に任意償却するものでしょうか?
・損益通算が可能か
・可能でもやらない方がおすすめの場合はその理由
を教えていただけると幸いです。
税理士の回答
質問1
令和元年10月25日大阪地裁判決で、整骨院を営む個人事業者の柔道整復師資格取得費の必要経費算入が否認された判例があります。資格取得費は新たな地位を得るためや職業に就くための家事費に該当するためというのが主な理由です。
整骨院の営業に必要不可欠な柔道整復師資格取得費が裁判で否認されていますので、ご質問のような支出では、償却によって必要経費になる開業費に計上するのは無理でしょう。
質問2
副業が事業所得と認められるには社会通念上事業と言えるかどうかで判断するとされています。
会社の指揮命令下で勤労時間の多くを拘束される給与所得者の副業が事業所得と認められる可能性は低いと思いますが、最終的な判断は税務署なので税務署にお問い合わせください。
なお、給与所得と事業所得の赤字を損益通算した確定申告では、税務署からお尋ねがある可能性は高くなるでしょう。
本投稿は、2023年10月19日 12時44分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。