為替差損益の計算方法について、初めての青色申告。全くの初心者です。
為替差損益の計算方法、仕分けと税区分についてご教示頂けますと幸いです。
海外通販に物販をしており、USDの取引をしております。
Payoneerから引き出してしまうと、売上金が少なく、Ebay-Payoneer-Wiseから日本の銀行に送金しております。
以下、同じ日付になります。
①売上 USD-JPY
5/22: 38.5 - 6018
5/26: 28.5 - 4479
5/29: 34 - 5351
5/29: 17 - 2676
6/10: 15.5 - 2434
②手数料 USD-JPY
-7.07 - 1105
-5.02 - 789
-0.35 - 55
-5.45 - 854
-3.07 - 482
広告手数料(Ebay内にある売上金から引かれる)
USD-JPY
-0.78 - -123
-0.45 - -71
*手数料と広告料はEbayの売上金からすぐ引かれます。
6/15 (Wiseレート157.390)
PayoneerからWiseに送金、手数料1.23USDがひかれ、60.03USDがWiseに送金されます。
Wiseに到着60.03USD、60USDのみ日本円に換算、0.22USDがひかれ、59.78USD(9409JPY)がWiseのJPY口座に入り、普通貯金に振込を行うと219JPY(Wiseからの振込手数料)が9409JPYから引かれます。
普通貯金に入金された金額が9190JPYです。
大変、長文となりましたが、ご教示頂けますと幸いです。
税理士の回答

石割由紀人
① 売上(USD→JPY)の記録
売上を記録する際に、以下の点を押さえます:
発生時点の為替レートで売上を記録します(例:Payoneerに入金された時点)。
実際に日本円に換算して銀行口座に送金する際に発生する差額を「為替差損益」として計上します。
例:5/22 売上
売上:38.5 USD → 6,018 JPY(実際の換算金額)
為替レート計算:6,018 ÷ 38.5 ≈ 156.37 JPY/USD
借方(左):売掛金 6,018円(Payoneer口座残高)
貸方(右):売上 6,018円
② 手数料の記録
手数料は費用として計上します。PayoneerやEbayがUSDで手数料を差し引く場合、同様に記録します。
例:5/22 手数料
手数料:7.07 USD → 1,105 JPY
為替レート計算:1,105 ÷ 7.07 ≈ 156.25 JPY/USD
借方:販売手数料 1,105円
貸方:売掛金 1,105円
③ 為替差損益の計算
PayoneerからWise、さらに日本の銀行口座に送金する際に為替差損益を計上します。
例:6/15 Wise送金
PayoneerからWiseへの送金:
手数料:1.23 USD
Wise着金:60.03 USD → 60 USD換算(残り0.22 USDが手数料)
借方:振込手数料(費用) 193円(1.23 USD × 157.39円/USD)
貸方:売掛金 193円
Wiseから日本円口座への換金:
Wise着金額:59.78 USD → 9,409 JPY
為替差損益の計算:実際の換算額(9,409円) - 記録額(59.78 USD × 157.39円/USD ≈ 9,401円) = 8円(為替差益)
借方:普通預金 9,409円
貸方:売掛金 9,401円
貸方:為替差益 8円
Wiseから普通貯金への送金:
振込手数料:219 JPY
実際の入金額:9,190 JPY
借方:普通預金 9,190円
借方:振込手数料(費用) 219円
貸方:普通預金(Wise口座) 9,409円
税区分について
売上:課税売上(消費税の対象)
手数料:非課税(海外サービスの場合)
為替差損益:課税対象外(非課税)
石割由紀人 先生、
お忙しい中、詳細な回答をいただきありがとうございます。
追加での質問があります。
①同日の売上金と手数料は別々で記録したほうが良いでしょうか。もしくは一緒でも大丈夫でしょうか。
例1:5月22日
借方:売掛金 4913
貸方:売上 6018
借方:販売手数料 1105
貸方:売掛金 1105
例2:5月22日
借方:売掛金 4913
貸方:売上 6018
(上記で記録し、新たに手数料のみで記録)
5月22日
借方:販売手数料 1105
貸方:売掛金 1105
②同日の売上金、手数料と広告宣伝費は別々で記録したほうが良いでしょうか。
*手数料と広告料はEbayの売上金からすぐ引かれるので。
もしくは、同日の売上金と手数料と一緒に記録して大丈夫でしょうか。
5月26日
借方:売掛金 3690
貸方:売上 4479
借方:販売手数料 789
貸方:売掛金 789
貸方:広告宣伝費 123
借方:売掛金 123
③回答頂いた以下の内容に関して、記録額(59.78 USD × 157.39円/USD ≈ 9,401円) = 8円、
59.78 USD × 157.39円を計算してみたのですが、9408.7742=9409になります。
9401JPYの計算はどのようになるのでしょうか。
Wiseから日本円口座への換金:
Wise着金額:59.78 USD → 9,409 JPY
為替差損益の計算:実際の換算額(9,409円) - 記録額(59.78 USD × 157.39円/USD ≈ 9,401円) = 8円(為替差益)
借方:普通預金 9,409円
貸方:売掛金 9,401円
貸方:為替差益 8円
重ねての質問で恐縮ですが、ご教示頂けますと幸いです。

石割由紀人
① 同日の売上金と手数料を別々に記録すべきか
結論:どちらの方法でも問題ありませんが、以下のように使い分けると管理が楽になります。
方法1:別々に記録
- 手数料を「販売手数料」として別勘定で記録する場合。
- 売上高と経費を分けて記帳するため、経理や税務処理時に便利。
- 仕訳例:5月22日
借方:売掛金 6,018円
貸方:売上 6,018円
借方:販売手数料 1,105円
貸方:売掛金 1,105円
方法2:一緒に記録
- 売上金額から手数料を差し引いた金額を「売掛金」として記録。
- 経理処理を簡素化したい場合に適している。
- 仕訳例:5月22日
借方:売掛金 4,913円(6,018円 - 1,105円)
貸方:売上 6,018円
貸方:販売手数料 1,105円
推奨:基本的には「方法1」を用いる方が適切です。理由は、売上高と経費を明確に分けられるため、特に後から経費明細を確認したい場合に便利です。
② 売上金、手数料、広告宣伝費を別々に記録すべきか
結論:別々に記録することを推奨します。
理由:
- 売上、販売手数料、広告宣伝費はそれぞれ性質が異なるため、勘定科目を分けるのが望ましいです。
- どの費用がどれだけ発生しているかを把握しやすく、事業のコスト管理に役立ちます。
仕訳例:5月26日
借方:売掛金 4,479円
貸方:売上 4,479円
借方:販売手数料 789円
貸方:売掛金 789円
借方:広告宣伝費 123円
貸方:売掛金 123円
一緒に記録する場合:
- 手数料と広告宣伝費を1つの科目(例:「販売手数料」)としてまとめて記録する場合。
- 仕訳例:
借方:売掛金 3,690円(4,479円 - 789円 - 123円)
貸方:売上 4,479円
貸方:販売手数料 912円(789円 + 123円)
推奨:「手数料」と「広告宣伝費」は分けて記録することをおすすめします。
③ Wiseからの換金時の計算について
おっしゃる通り、59.78 USD × 157.39 JPY/USD = 9,408.7742(四捨五入で9,409 JPY) になります。
先に回答した9,401円の誤りについて
- おそらく、9,401円は記述ミスです。
- 正しい計算は「9,409円」であり、為替差損益は発生していません。
修正された仕訳例:6月15日 Wise換金
以下が正確な仕訳になります:
1. Wiseから日本円口座への換金(9,409円換算):
借方:普通預金 9,409円
貸方:売掛金 9,409円
2. Wiseから普通預金への振込手数料(219円):
借方:振込手数料 219円
貸方:普通預金 219円(Wise口座)
石割由紀人 先生、
お忙しい中、重ねての質問への回答をいただきありがとうございます!
本投稿は、2025年01月15日 02時13分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。