青色事業専従者にできる給与基準と副業
【子供を専従者給与を認められるにはまとまった金額でなくてはならないのか】
個人事業主の親から給与の支払いと節税をしたいということで、青色専従者になるよう打診されました。しかし、顧問税理士から、私(次女20代後半)を青色専従者にする場合、下記のようなことを言われました。
●若者だからまとまった金額を支払わないと専従者として認められない
●契約・派遣社員やアルバイトはできない
●一度専従者になるとはずすことは難しい
●青色専従者の申告は仕事を続けることを前提にした申告だから、このまま仕事を継いで続けていくのか、外で働くのか決めないとならない
現状、超小規模個人事業であり、赤字+損失繰越続きで、私に対して毎月まとまった給与を支払う余裕はありません。かといって、私が外へ働きに行けば、仕事も日常生活も回らなくなり、廃業もしなくてはならず、私の収入だけでは廃業も親の老後資金も自分の生活資金も足りません。
家業を継ぐことに関しては、非常に悩んでおり、現状では答えが出せません。
そのため、専従者とアルバイトの二足わらじでお金を稼ぎたいと思っていましたが、顧問税理士より上記のような説明を受け、困惑しています。
【質問】
①青色専従者として認められる基準に、年齢と給与額、事業継承の意志は関係があるのか
②申告する勤務内容に対して給与額が「過大」ではなく「過少」の場合は、専従者および専従者給与として認められるのか。
③青色専従者は「家族への給与を経費にする制度」で、専従者は会社員と同じ「給与所得者」であり、「サラリーマンの副業は認められているのだから青色専従者も副業は認められる」と思っていたが、この認識は間違いなのか。
④「所得税・住民税等の申告の必要のない金額で、扶養控除金額よりは上回る専従者給与(勤務実態に見合わない過少金額)」を貰いながら、副業(アルバイトや個人請負業)をすることは可能なのか。
よろしくお願い致します。
税理士の回答
東京都中央区の税理士法人石川小林 小林拓未と申します。
赤字+繰越損失続き、であり、給与を支払う余裕もない個人事業において、節税のため専従者給与を支払いたい、ということのようですが、矛盾しているように思われます。
赤字+繰越損失続きなら、税金は発生しませんし、専従者給与も、実際に支払いが必要です。支払ったことにする、のは認められません。
ご質問については、
①年齢、金額は、特に関係ありませんが、仕事に見合わない高額な専従者給与は、認められない場合がございます。
②過少だから認められないということはありません。
③そもそも、家計を共にする家族間では、給与を支払っても経費となりません。専従者給与は、届出をして、(他の仕事をせず)事業に専従する、のであれば、特別に家族に支払う給与を経費として認める、という制度ですので、基本的に副業は認められません。
④副業は、してもよいですが、専従者給与を経費とすることはできなくなります。
税理士の先生が説明されていることは、概ね正しいと思われます。個人事業の方をボランティアで手伝いながら、外で働くというのが、よりよい解決法であると考えますが、いかがでしょうか。
以上よろしくお願い致します。
税理士法人石川小林 小林拓未様
返信ありがとうございます。
顧問税理士より以下のような提案があり、疑問に思ったのでご教授頂けますでしょうか。
【提案:青色専従者ではなく、アルバイト従業員として雇う(ただし、同一生計同居家族)】
メリット:いつでも外で働ける
デメリット:所得税・住民税・国民健康保険・国民年金をすべて自分で払う必要がある。扶養控除から外れる。
【疑問点】
●同一生計で同居している家族を、青色専従者ではなく、アルバイト従業員として雇えるのか。(また、その必要な手続きや注意点は?)
●仮に雇えた場合、収入が家業からの年間給与額50万円以下のみであれば、上記デメリットは非課税・免除(≒支払わない)となるのではないのか
●仮に雇えた場合、労災保険・雇用保険・健康保険・年金等はどうなるのか(同一生計・同居家族は労働者ではなく、適用されないのでは?)
●仮に雇えた場合、家業をしつつ外で働いたときは自分で確定申告をすればよいのか
【現在の労働状況≒雇用できた場合の条件】
●1日5~8時間(週30~40時間)
●基本的には毎週土日休み
●支払える給与は、労働時間・勤務内容にかかわらず月額3~5万前後
【希望】
●平日は家業(仕事・生活面での介助)
●休日・空いた時間に短時間・期間アルバイト+自由業(デザイン等の原稿報酬)をしたい
無知で申し訳ございません。よろしくお願い致します。
本投稿は、2017年01月27日 20時10分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。