65万円控除について 駐車場付アパート 部屋数8部屋+駐車場8件で事業的規模の要件を満たせませんか?
全体で8室のアパートにて不動産所得があり、白色申告をしていました。
H29年分から青色申告にしたいと思い、青色承認申請書を提出しようとしております。
各種用件を確認すると、10万円控除は満たせそうなのですが、65万円控除の事業的規模の5棟10室が壁となっています。
借主との契約では、家賃○○万円、駐車場○万円、共益費○万円、自治会費○円と個々の金額を明記して契約となっています。この場合、アパート8室・駐車場8件(1室=駐車場5件)として、おおむね10室の要件を満たすことは出来ないでしょうか?
先生方のご回答を心よりおまちしております。
税理士の回答

所得税法基本通達で示されている5棟10室基準は絶対的な要件ではなく「おおむね」5棟10室以上とされています。必ずしも5棟10室以上でなければならないわけではありません。
過去の裁決でも、形式基準を満たさない場合であっても事業的規模と認められたケースがあります。
これらの裁決の中で最も重視されている判断基準は、「取引に費やした精神的・肉体的労力の多寡」とされています。具体的には、管理業務に関して大きな労務が発生したり、賃貸料の集金、名義書換え及び契約更新の交渉等において経験や知識などを必要とする業務かどうかです。
事業的規模の判断に関しては5棟10室未満でも反証が可能ですので、労務の程度の大きさや精神的ストレスの大きさが主張できるようであれば、事業的規模としての申告が可能と考えます。
なお、ご相談のケースはアパートと駐車場は一体で考えると思いますので、アパート8室・駐車場8件で形式基準を満たすとはいえないと思われます。実態で主張する必要があると考えます。
以上、ご参考になれば幸いです。
税理士法人レガート 服部先生
回答を投稿いただき、誠にありがとうございます。
現状では、大手不動産会社に管理を委託し、管理費を支払しております。
「取引に費やした精神的・肉体的労力の多寡」の観点からすると、認められなさそうですね。

ご連絡ありがとうございます。
管理を外部委託して労務の程度が小さいとなると少し厳しいかもしれませんね。
無責任なことは言えませんが、形式基準では「おおむね5棟10室」とされていますのでダメ元でチャレンジしてみる、ということになりますでしょうか。
慎重にご判断頂ければと存じます。
税理士法人レガート 服部先生
この度は、確定申告期間の大変ご多用の中投稿していただき、誠にありがとうございます。
厳しいことを承知の上で、チャレンジを行いたいと思います。
本投稿は、2017年02月28日 18時44分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。