今年から実家(戸建て)を賃貸に出しますが、リフォーム代は資本的支出でよいのでしょうか?(他数点)
今年から母が実家(戸建て)をリフォームして賃貸を始めました。
そのリフォームの会計処理について質問させてください。
【質問1】全部で200万円ほどになりますが、全額を資本的支出にしていいのでしょうか?
ネット検索していたら、内部造作としてよいという記述が見つかったので、内部造作なら資本的支出でいいのかなと思っているのですが、
宅内のリフォーム=内部造作となるのでしょうか?
そうなるともう1つ疑問が出てきます。
今回、塗装もお願いしているのですが、当然ですが塗装は家の外になるのでこれは内部造作に含めてはいけないのでしょうか?
全額資本的支出ではなく、内容によって修繕費、資本的支出に分けるのであれば、下記にリフォーム内容を記載しましたので、判断方法など教えていただければ助かります。
【質問2】資本的支出の耐用年数は22年であっておりますでしょうか?木造戸建てを新築で建て、耐用年数は過ぎています。
【質問3】上記リフォーム後、すぐに行った鍵交換3万円は修繕費でよいのでしょうか?
それともこれもリフォームに加えて資本的支出に含めた方がいいでしょうか?
<備考>
対象戸建て
1990年築木造←新築で購入
リフォーム内訳
クロス工事(壁、天井)
クッション床
電気工事
カーポート工事
水栓工事
木工事
塗装
畳・襖・障子・網戸工事
火災警報器設置
税理士の回答

佐藤和樹
資本的支出と修繕費の判定基準
資本的支出(固定資産の取得価額に加算)
•建物や設備の価値を 向上させる工事
•耐用年数を延ばす大規模な改修
修繕費(その年の経費として処理)
•既存の機能を維持・回復するための工事
•原状回復を目的とした修繕
判定ポイント
原状回復目的なら「修繕費」
新たな機能追加やグレードアップなら「資本的支出」
60万円未満 or 取得価額の10%以下なら「修繕費」(少額基準)
クロス工事(壁、天井)
壁の張り替えでデザイン変更→資本
既存のクロス張り替え→修繕
ポイントは、デザイン変更や高級化なら資本的支出
クッション床(クッションフロア):
フローリング化など新しい床材へ変更→資本
既存のクッション床の貼り替え→修繕
ポイントは、耐久性向上なら資本的支出
電気工事:
照明増設、配線変更、容量アップ→資本
照明交換、配線補修→修繕
ポイントは、機能向上なら資本的支出
カーポート工事:
新設・増設→資本
屋根の補修→修繕
ポイントは、新設なら資本的支出
水栓工事:
高性能設備へ変更→資本
既存水栓の交換→修繕
ポイントは、省エネ性能向上なら資本的支出
木工事(柱・梁の補強など):
耐震補強→資本
腐食部分の補修→修繕
ポイントは、耐震強化なら資本的支出
塗装:
新しい仕上げ塗装→資本
劣化部分の塗替え→修繕
ポイントは、高級塗装なら資本的支出
畳・襖・障子・網戸工事:
高級化(琉球畳、特殊素材)→資本
既存の交換→修繕
ポイントは、特殊素材なら資本的支出
火災警報器設置:
新設・増設→資本
既存の交換→修繕
ポイントは、義務化対応でも基本は資本的支出
ご回答ありがとうございました。
【質問2】の資本的支出の耐用年数は22年であっておりますでしょうか?
木造戸建てを新築で建て、耐用年数は過ぎています。
4年ではないのかなと思っているのですが。

佐藤和樹
申し訳ございません。質問2・3の回答が漏れていました。
【質問2】
木造戸建て耐用年数経過後の場合、リフォーム部分の耐用年数は
(法定耐用年数22年 × 20%) = 4.4年 → 5年に切り上げ
つまり、資本的支出に該当する工事は「耐用年数5年」となります。
【質問3】
鍵交換費用は、
原状回復としての鍵交換なら修繕費
高度なセキュリティー化(スマートロック等)なら資本的支出
となります。
質問2,3のご回答ありがとうございました。
質問2に関して、中古物件でない場合は(新築で買った後、法定耐用年数を経過したものは)、
法定耐用年数の22年になるのかと思っていました。助かりました。

佐藤和樹
とんでもないです。
お役に立ててなによりです
本投稿は、2025年02月12日 19時22分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。