離婚に伴う共有マンション売却と3,000万円特別控除についてのご相談
離婚に伴う共有マンションの売却について、居住用財産の3,000万円特別控除の適用をご相談したく、ご連絡いたしました。
約7年前に、夫婦で新築マンションをペアローンで購入しました。現在、離婚訴訟中であり、私は別居により当該マンションを退去してから約3年が経過しております。夫は現在も居住していると主張していますが、実際の居住状況は確認できておりません。
今後、離婚訴訟の和解、または共有物分割の手続を通じてマンションを第三者へ売却し、売却代金からローン残債等を精算したうえで、財産分与として夫婦で均等に分けることを検討しております。現時点では「利益」を約5,000万円と見込んでいますが、税務上の譲渡所得に相当する金額についても確認したいと考えております。
可能であれば、夫婦それぞれに3,000万円特別控除を適用したく、以下についてご教示いただけますでしょうか。
① 私の退去日を踏まえた控除の適用期限と、売却が翌年以降となった場合の適用可否
② 夫について、実際の居住状況による適用可否と、確認に必要な資料
③和解による売却と共有物分割による売却で、税務上の取扱いに違いがあるか
④私のみ控除を適用できない場合の税負担の概算と、その負担を踏まえて和解条項に定めておくべき事項
お手数をおかけいたしますが、ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。
税理士の回答
山本快夫
お世話になります。
ご質問に対する回答)
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①
住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までとされていますので、前提から今年の12月31日までと考えます。
従いまして、来年の売却となった場合は本特例は適用できないと考えます。
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②
居住事実を証明・疎明できる資料を整える必要がありますが、例えば以下のようなものが考えられます。
例)
・住民票のある場所に住めない理由の説明書
・生活に必要な電気・ガス・水道料金の利用状況の明細書
・郵便物及び新聞等が居住用家屋への配達がわかるもの
・住所が記載されている確定申告書や役所提出物の控
・最寄駅が区間となっている通勤定期券
・売却後の生活の本拠へ引越したときの領収書
など
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③
共有物分割をせずに、共有のままの売却であっても共有者ごとに本特例を適用できますので、違いはありません。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3308.htm
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④
1/2共有、長期(10年超)所有の前提で、約300万円の税金(所得税と住民税)が発生します。5年超の場合は約500万円となります。
なお、ご主人さまのほうも本特例を適用できない可能性がありますので、お二人とも適用できる・お二人ともできない、いずれかしか適用できない、計4パターンが想定されます。和解条項に落とし込むことにつきましては、弁護士マターとなりますので、慎重にご確認・ご対応なさってください。
こちらの税務相談と同じ運営元の「みんなの法律相談」もあります。
https://www.bengo4.com/bbs/
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参考)
以下のように検討され判断された事例があります。
・・・[イ]本件家屋及び請求人がS市に有する家屋の電気及びガス等の使用料の状況という客観的数値、[ロ]双方の家屋の近隣住民の申述内容、[ハ]請求人の住民登録の状況、[ニ]請求人の過去の確定申告書の記載内容、[ホ]老母の居住状況に係る市役所の認定などを併せて判断すると、請求人が主として居住の用に供していたのはS市の家屋であり・・・
(国税不服審判所 平成13年6月28日)
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他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になりましたら幸いです。
退去から「約3年」だけでは期限を確定できません。原則は、住まなくなった日から3年を経過する年の年末までの売却です。共有者ごとに居住実態・期限等を判定するため、双方の退去日や公共料金等の記録を確認してください。ローン返済後の手残りと譲渡所得は別で、取得費(建物は償却後)・売却費用・持分で計算します。仮にご自身の課税長期譲渡所得が2,500万円で控除なしなら、現行通常税率20.315%で約508万円が一例です。共有売却と持分移転を伴う財産分与では検討事項も異なるため、和解前に税理士と弁護士で税負担・精算条項を確認してください。
※本回答は一般的な情報提供を目的としたものです。詳細な判断は管轄の税務署への確認や、税理士への個別相談をお願いいたします。
伊波一成
離婚のお手続きに加え、売却後の税金まで考えると、ご不安も大きいことと思います。
他の先生方もご説明されているとおり、今回の件は、退去日や実際の居住状況、売却・財産分与の進め方などによって、結論や税負担が大きく変わり得ます。
そのため、こちらでの一般的な回答をご参考にしつつ、和解内容や売却の方針を決める前に、関係資料を税理士に直接確認してもらうことをお勧めします。弁護士の先生とも連携して、税引後にお手元に残る金額まで確認できると、安心してお話を進められると思います。
本投稿は、2026年10月30日 13時18分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。






