親族間での物件売買について
大阪市東成区に家(土地も)を所有しているがそこが会社兼家であり、伯父と1/2ずつの所有になっています。(全体で148㎡くらい)
1.2階が会社倉庫、3.4.5階が住居になっており3.4.5階は2世帯になっています。
伯父が全体での売却を拒否しているため、私所有分を伯父(伯父の法人)へ売却を予定しているが価格で少し揉めています。
伯父は不動産屋評価額(固定資産税などから算出する)で1300万程度と提示。私は地価(不動産屋による評価もふまえて)2000万から2500万を提示しています。
1300万は妥当なのか。相場はいくらなのか。1300万になった場合みなし贈与に該当しないのか。私にかかる譲渡取得税はいくらになるのか。2000万前後で売却するためにどのような説得ができるかアドバイスが欲しいです。
税理士の回答
結論から言うと、1,300万円は「時価」としては低めで、あなたの2,000〜2,500万円の主張には十分な根拠があります。 さらに、伯父様の法人が1,300万円で買う場合、税務上は伯父様の法人の方がリスクを負う可能性があり、これが一番の説得材料になります。以下、順に説明します。
① 1,300万円は妥当か
固定資産税評価額は時価ではありません。 課税のための評価で、一般に公示地価の約7割に設定されています(相続税の路線価は約8割)。そのため、固定資産税評価額で売買すると、時価より3割程度安くなるのが普通です。逆算すると、1,300万円÷0.7≒約1,860万円が、公的指標から見た「時価の目安」になります。
東成区の相場
2026年の公示地価で見ると、東成区の住宅地平均は約28.9万円/㎡、商業地平均は約45万円/㎡で、前年から住宅地は+8.37%、商業地は+11.83%上昇しています。
土地148㎡で計算すると、次のようになります。
住宅地平均(28.9万/㎡)の場合、全体の時価約4,270万円、あなたの持分約2,140万円。商業地平均(45万/㎡)の場合、全体の時価は約6,660万円、あなたの持分は約3,330万円となります。
これは土地だけの金額で、建物の持分価値は別に加わります。さらに、都市部の実勢価格は公示地価の1.5〜2.0倍とも言われています。立地(駅距離・前面道路)で大きく変わりますが、2,000〜2,500万円は決して高すぎる主張ではないと思います。地価が上昇局面にあるので、過去年度の評価額を使っていればさらに乖離します。
② 1,300万円だと「みなし贈与」になるか
買主が「伯父様個人」か「伯父様の法人」かで、ルールが変わります。 今回は法人なので、次の点がポイントです。
まず、伯父様の法人側には受贈益課税がかかります。法人が時価より安く資産を買うと、時価との差額が「受贈益」として益金に算入され、法人税の対象になります。たとえば時価2,200万円を1,300万円で買えば、約900万円の受贈益が問題になり得ます。
次に、あなた側のみなし譲渡について。個人が法人へ時価の1/2未満で売ると、時価で売ったものとみなして課税されます(所得税法59条)。1,300万円は時価2,000〜2,500万円の1/2を上回るので、原則これには該当しません。ただし、同族会社との取引は行為計算否認の対象になる可能性があります。
最後に、伯父様個人への贈与の問題があります。伯父様が法人の株主なら、低額譲渡で株の価値が上がった分が、あなたから伯父様への贈与とみなされる可能性があります(相続税法基本通達9-2)。この場合、贈与税は伯父様にかかります。
もし買主が伯父様個人だった場合は、相続税法7条の「著しく低い価額」による贈与が問題になります。路線価程度なら否認されにくいという裁判例はありますが、固定資産税評価額は路線価よりさらに低いので、安全とは言い切れません。
③ あなたの譲渡所得税(概算)
計算式は「(売却価格 − 取得費 − 譲渡費用)× 税率」です。所有期間が5年超なら、税率は20.315%(所得税・住民税・復興税込み)です。取得費が不明な場合は、売却価格の5%を取得費とする「概算取得費」で計算されます。
売却価格 課税所得(概算取得費5%) 税額目安
売却価格が1,300万円の場合、課税所得は1,235万円となり、税額目安は約251万円
売却価格が2,000万円の場合、課税所得は1,900万円となり、税額目安は約386万円
売却価格が2,500万円の場合、課税所得は2,375万円となり、税額目安は約483万円
実際の税額を下げられる可能性があるのは、次の2点です。
取得費が分かる場合(購入時の契約書など): 税額は大きく下がる可能性があります。相続で取得したなら、被相続人の取得費を引き継げます。
3,000万円特別控除(居住用財産の特例): あなたが3〜5階に住んでいる(または住まなくなってから3年目の年末まで)なら、居住用部分の持分に使える可能性があります。1・2階の倉庫部分は対象外です。買主が「特殊関係者」だと使えませんが、伯父様は直系血族ではないため、生計が別で、あなたがその法人の株主でもなければ、適用できる余地があります。
説得のためのアドバイスは専門外なので回答しかねます。
竹中公剛
1300万は妥当なのか。相場はいくらなのか。1300万になった場合みなし贈与に該当しないのか。私にかかる譲渡取得税はいくらになるのか。2000万前後で売却するためにどのような説得ができるかアドバイスが欲しいです。
説得は親族ほど難しいです。
世間相場以外は認められないと考えてください。
それを納得していただく以外はない。です。
よろしくお願いいたします。
教えて頂きありがとうございます。
下記情報で追加で何か教えていただけることがあれば教えてください。
土地
148.76平方メートル
一棟
1階90.00平方メートル
2階84.33平方メートル
3階90.00平方メートル
4階80.00平方メートル
5階54.50平方メートル
専有(倉庫)
1階88.11平方メートル
2階75.35平方メートル
の1/2が持ち分
専有(居宅)
3階40.30平方メートル
4階38.71平方メートル
5階26.21平方メートル
です。
地目は宅地となっています。
前面は道路です。最寄り駅までナビ上600mです。
不動産評価額は令和8年度分を取得し、金額確認しました。
回答いただきありがとうございます!
昭和61年着工完成予定も同年という資料がありましたので、築40年だと思います。
あと分かることとしては、鉄骨造、陸屋根?です。
前提として、建物単体の「時価」は評価方法によってかなり幅が出るので、いくつかの方法で目安を出します。なお、「4階建て」とありますが5階までの面積が記載されているので、5階建て(延床398.83㎡)として計算しました。
面積の整理
延床面積は398.83㎡、専有部分の合計は268.68㎡(倉庫163.46㎡、居宅105.22㎡)で、差の130.15㎡が階段・廊下などの共用部分になります。
① 新築時の建築価額から減価する方法(税務で使う考え方)
国税庁の「建物の標準的な建築価額表」では、昭和61年の鉄骨造は1㎡あたり102.6千円です。これで新築時の価額を推計すると約4,090万円。築40年分の減価償却(居住用の非業務用耐用年数51年で計算)をすると、残りは約1,100万円程度になります。倉庫部分は事業用として法定耐用年数31年を既に超えているため、帳簿上はほぼ残っていない扱いになり、全体ではこれより低くなる可能性があります。
② 今建て直したらいくらかかるかから減価する方法(原価法)
現在の鉄骨造の建築費を1㎡あたり25〜28万円程度と仮定すると、再調達原価は約1億〜1.1億円です。重量鉄骨で適切に修繕されていれば経済的寿命50年程度とみて残り10年分(20%)なら約2,100万円、法定耐用年数(34年)を超えているとみて残価10%程度なら約1,100万円になります。
③ 実際の売買市場での評価
築40年の鉄骨造ビルは、市場では建物にほとんど価値を付けず「土地値」で取引されることが多く、買主によっては解体費(鉄骨造で数千万円規模になることもあります)を差し引いて見ることもあります。
建物全体で概ね1,000万〜2,000万円程度、市場実勢ではそれ以下というのが妥当なレンジだと思います。お手元の固定資産税の課税明細書にある建物の評価額も、公的な基準として交渉で必ず参照される数字なので確認しておくとよいです。
何度も詳しくお返事いただきありがとうございます。
建物、土地を合わせて2000万での売却は可能なラインという認識でよろしいでしょうか?
それとも1300万くらいがやはり妥当なラインになってしまうのでしょうか?
固定資産税(課税標準額)としては、土地、1.2階で7,611,000円。都市計画税(課税標準額)土地、1.2階で9,954,000円で3.4.5階は、固定資産税、都市計画税(課税標準額)ともに3,260,000円となっています。
本投稿は、2026年10月07日 14時44分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







