3年無申告分の棚卸資産の計算について
過去数年、オークション等の取引が年間1000万をギリギリ超えております。
先日、行政指導によるお尋ねを受け取り、無申告であった3年分の申告を予定しておりますが、棚卸が出来ておりませんでした。(売上の帳簿は作成済です)そこで現在保管している棚卸資産を全て把握し、仕入れ年度ごとに整理したのですが、いざ期首、期末の正確な金額を算出しようとすると、非常に煩雑で、正確な集計が難しいと感じております。このまま自力で計算してももし間違いがあればあとで税務調査に発展してしまうのではないか、という心配もあり、どうしたらいいか分かりません。
①私のような数年無申告かつろくに帳簿もつけていなかった場合、棚卸資産はおおよその計算でもいいのでしょうか。
②また、現在の棚卸資産(仮に300万として)を全ての期首期末に割り当て差し引き0にする、というやり方をやっても問題ないでしょうか。
③申告前に税務署に棚卸の計上ができない旨を伝えてから話し合いの上、申告したほうがいいのでしょうか。
早めに申告したいと考えているのですが、棚卸でつまづいており次のステップに移れません。私の状況を見て最善の方法をご教授願います。宜しくお願い致します。
税理士の回答
回答します。
①、②両方の考え方も、今となってはやむを得ないかと思います。
棚卸しの作業は大変です。税務署の調査官でも、調査の中で算定するのは難しいと考えます。
敢えて③は言う必要はないでしょう。多分、売上から税務署は検討すると思います。
300万円の棚卸金額が把握できているであれば、300万円をベースに売上の増減比率で各年分の期末棚卸を推計しておいても良いと考えます。
私はそれよりも消費税が心配です。2年前の売上が1000万円を超えたら2年後に課税事業者になります。
課税事業者になったら、その年分の売上が1000万円に届いてなくても申告業務が発生します。仕入れや経費の書類を残し保存する必要があります。
十分注意してください。
丁寧なご回答ありがとうございます。
それでは現在手元にある300万の棚卸資産の、仕入れ年度ごとに振り分ける方法でいきたいと思います。
年間あたりの利益は100万~140万程度で、2018年に1000万を超えたため、課税は2020年からとなります。2020年度の消費税を算出したところ、およそ15万ほどでした。
消費税の計算方法ですが、売上の総額(の消費税)-仕入れの総額(の消費税)で問題ないでしょうか。また、300件以上ある取引の、いち取引ごとに消費税を計算して記帳しなければならないのでしょうか。
経費や仕入れの書類に関しては、ほぼ100パーセントネット上の取引で完了しておりますので、キャプチャにて保存しております。
個別に算定しなくても大丈夫です。
売上は総額で消費税を計算します。あなた様が税抜き表示していないため、税込価格として算定します。
但し、経費に消費税がかからないもの、例えば、人件費、手数料などがありますので、項目別にしておく必要があります。
迅速なご回答を頂きましてありがとうございます。
消費税の記帳方法や計算方法に一抹の不安がありましたので、安心いたしまいた。
また、最後に一つだけ質問させて下さい。
現在3年分の確定申告をまとめて行う準備をしているのですが、(2018年、2019年、2020年)
銀行の預金取引明細書を確認した所、2017年の売り上げが980万あり、こちらの申告の必要性も感じております。「インターネット取引等のお尋ね」の回答には、3年分の確定申告と、消費税課税事業者届出書を3月までにする、と返送したのですが、焦りの気持ちから早めに3年分の申告を済ませたいのですが、4年も準備して、一度に4年まとめて行った方が良いでしょうか。
例えば3年分申告した瞬間、4年分を指摘されて税務調査に発展、などの可能性を考えて躊躇してしまいます。また、2017年に関しては売上980万のうち半分の取引データが飛んでしまっており、記帳ができない状態です・・
重ねてのご質問となり申し訳ありません。
税務署の照会、指導が3年なら、回答は3年分で大丈夫です。
でも、5年前まで見る可能性はあります。
無申告は5年遡れますので、十分、可能性はあると考えます。
あなた様がある程度、所得税、消費税の計算ができるのなら、先手を打って、税務署から調査宣言を受ける前に、自主申告を行うことをお勧めします。
加算税が減額されたりしますし、調査宣言前に申告をだされたら、税務署員の成績にもならないので、チェックが緩くなる可能性もあります。
よく検討する価値はあると考えます。
やはり4年分もしっかり申告した方が良いですね。返答した申告日まで時間がありますので、4年分の方もしっかりと出来る限りの作業は進めておきたいと思います。棚卸や消費税、2017年分の申告についてもやもやと悩んでおりましたので、大変勉強になりました。
お忙しい中、大変ご丁寧なご回答を頂きましてありがとうございました。
本投稿は、2022年01月22日 15時11分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。