貸与された金銭の贈与、相続の扱いについて
昨年、自身の離婚による慰謝料と当面の生活費として父から現金手渡しで金銭を貸与してもらいました。(110万を超えている)
口頭でのやりとりで借用書など書面で残っていません。
貸与してもらった一部は、私の預金口座に預け入れており残っている状態です。
今年、父が亡くなり相続が発生したのですが、借りた金銭は贈与扱いになるのでしょうか。それとも相続財産の現金扱い(タンス預金)になるのでしょうか。
贈与扱いになるのであれば贈与税の申告が必要になると思うのですが、贈与税の申告はいつ行えばよいのでしょうか。
税理士の回答

お父様がご相談者様に貸した金銭は「貸付金」という財産になります。
相続税の申告が必要な場合は、相続発生時点での貸付残高(ご相談者様からみると借入残高)を相続財産として計上します。
松井先生
ご回答ありがとうございます。
借用証書を取り交わしていないのですが、相続税の申告を行った際に贈与と見なされてしまうこともありますでしょか。
貸付金と見なされるか否かは税務署側での判断になりますでしょうか。

借用書のありなしはさておき、事実に即して課税されるべきものですから、ご相談者様が借りた金銭だと認識されているのでしたら、貸付金計上するのが相当であると考えます。
が、例えば、その金銭を借りてから一度も返済した実績がないとなると、贈与であったのではないかとの疑義も生じるかと存じます。
税務署目線で見ると、貸付金計上であれば、そこに相続税が課税されます。
また、贈与である場合、相続開始前3年以内の贈与は相続財産に加算され、これまた相続税課税されますので、相続開始前3年以内にその金銭がご相談者様に移っていたときは、貸付金計上でも生前贈与の加算でも相続税課税されますので、あまりとやかく言ってくるような論点にはなりません。
しかし、相続開始の3年以上前のお話でしたら、貸付金ではないかと言ってくる可能性が高まります。
本投稿は、2021年08月04日 08時25分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。