親からの生命保険料の贈与。もう時効?
平成8年から平成25年まで、私の父親が夫名義の生命保険料を払ってくれていました。
平成26年から今後は自分で払うようにと通帳を渡され、平成30年までは夫本人が支払いをしていましたが、令和元年に解約し夫が返戻金を受け取りました。この場合、贈与税は発生しますか?
発生したとしても、もう時効でしょうか? 今年父が他界し、税務署の調査が入りそうなので心配です。
税理士の回答

竹中公剛
全て、そのような事実はなかったことになるのでしょう。
心配の必要はないように思います。

平成26年から今後は自分で払うようにと通帳を渡され、平成30年までは夫本人が支払いをしていましたが、令和元年に解約し夫が返戻金を受け取りました。この場合、贈与税は発生しますか?
→解約返戻金のうちお父様の保険料負担相当額について贈与税が課税されると考えます。
発生したとしても、もう時効でしょうか?
→課税時期は解約した令和元年で、贈与税の時効は6年です。
したがって、時効は完成していません。
贈与とみなされる金額が110万円を超えている場合、贈与税の申告が必要です。
国税庁HP: 生命保険契約について契約者変更があった場合
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/sozoku/14/05.htm
なるほど。時効は返戻金を受け取った日から数えるのですね。調べたところ支払う贈与税は50万円ほどになりそうです。
ちなみに申告をせずにいたら、必ず税務署の調べによって贈与が分かってしまうものですか? それからでは延滞金や重加算税などがたくさんとられるのでしょうか。

100万円を超える解約返戻金があったようですので、保険会社から支払調書が税務署へ提出されていますし、今年お父様に相続が発生されたということで、過去の金融機関の取引履歴を調査される可能性は高いと考えます。
なお、調整対象に選定するか否かは税務署のすることなので、調査対象にされるか税理士には分かりかねます。
私に言えるのは贈与税の申告漏れを指摘される可能性は、上記のことから高いと考えられるということです。
また、無申告なので、ペナルティとして延滞税と加算税は課されます。
調査される前に自主的に申告すれば無申告加算税は課税されますが、重加算はされません。
なるべくお早めに申告されることをお勧め致します。
丁寧に説明して頂き、ありがとうございました。
素直に申告をしてスッキリしたいと思います。
本投稿は、2021年09月10日 15時39分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。