兄の家賃の連帯保証人となっていた父が亡くなったときの,兄の延滞家賃の取扱
私の父が亡くなりました。(被相続人=父)
相続人は私の母(被相続人の配偶者),私の兄(被相続人の長男),私(被相続人の二男)です。
兄が住む賃貸住宅の家賃について,父は連帯保証人となっていて,何度かこれまで兄が家賃を払えないときに父が代わりに払っていました。現在もおそらく兄は家賃半年分くらいの滞納があります。
さて,質問ですが。
質問1 父が生前兄の家賃を代わりに払った場合,父は兄にその金額の請求権が発生していたとも考えられます。そうすると父の相続財産に父の兄に対する債権として加算する必要があるかもしれません。一方生計を維持するための生活費の仕送りと考えれば,加算する必要は無いと考えられます。どちらが正しいでしょうか?
質問2 父の死亡時点で,兄が滞納していた家賃は,父の債務として相続財産から差し引くことは認められるのでしょうか?なお,父の遺産は基礎控除額を超え相続税が少しかかる程度の金額であり,兄の未納家賃は,父の遺産に対する兄の法定相続分より小さいと思われます。
質問3 父の連帯保証人としての地位は相続放棄しない限り相続人が引き継ぐと認識しています。そうすると私も自動的に兄の家賃の保証人になり,これまでに兄が滞納していた家賃のみならず,将来の滞納に対しても責任が発生します。
この場合の私の責任範囲は,兄が滞納した家賃に対して,法定相続分の1/4の責任でしょうか?それとも相続人3人が全員連帯保証人なので,家主は連帯保証の誰にでも請求できるという連帯保証人の性質上,家主が兄に対する債権の100%の支払請求を私に対して行えば,私は100%支払う義務があるでしょうか?
質問4 税務の質問ではないですが。私は連帯保証人として,債権者の家主に対し,主債務者たる兄の同意なしで,家賃の滞納額など債務の状況の開示請求をする権利はあるのでしょうか?
税理士の回答

川村真吾
1親子間の生計扶助の範囲内として加算不要と思われます。2兄が破産状態になければ保証債務の債務控除は認められません。3根保証は死亡時に確定すると記憶していますが根保証なのかどうかも含めて3・4については弁護士ドットコムの方で質問されてはいかがでしょうか。
本投稿は、2019年12月29日 12時33分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。