小規模住宅等の特例の適用について
現在、母所有の土地、建物(1/2は子である相続人A名義で登記)に、母、A、Aの子二人で居住しています。母が死亡した場合の相続人はA一人ですので、遺産分割で協議になることはありません。
小規模住宅等の特例の適用にあたっては、必要となる書類がいくつかあるのは存じていますが、こういったケースで実際に税理士の先生にお願いするのは、母が亡くなってからでよいのでしょうか。もしくは生前に書類をととのえておく必要があるのでしょうか。(たとえば、相続人が一人であり、その一人だけに相続させるのでよい場合も、必要書類として書かれている遺言書など準備の必要があるのでしょうか)
稚拙な内容の質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
税理士の回答
詳細は分かりかねますので、ご了承いただいたうえで簡潔に回答をさせていただきます。
小規模宅地等の特例の適用の可否は、お亡くなりになった時点(および申告期限までの状況)により判断致しますので、その意味では税理士に依頼されるのはお亡くなりになった後でもよいものと思われます。
しかし、事前から適用要件を満たすように確認をされ万全を期すためには、お亡くなりになる前に一度税理士に依頼されるほうが望ましいと思われます。
なお、必要書類は相続人1人だけであっても必要となります。また書類の中には相続開始後のものが必要となりますので、事前に全ての書類を用意することが難しいと思われます。
以上、ご参考願います。

特定居住用の小規模宅地の減額特例は、相続の申告書を作成する際の課税価格の特例であり、相続人間において遺産分割が決定された場合に適用できるものになります。ご相談のケースでは法定相続人が相談者様お一人とのことですので、相続開始と同時に遺産分割は自動的に決定されますので、遺言書等を事前に準備する必要はありません。
なお、小規模宅地の特例は所定の条件を満たす必要がありますので、事前にその条件を満たしているか、今後もその条件を継続することが可能な状況かを確認しておかれた方が宜しいかと思います。
以上、ご参考になれば幸いです。
早速のご回答ありがとうございました。生前に書類をあわててととのえなくてもよさそうでしたので、少し安心いたしました。
適用となる広さや居住実態などは問題なさそうなのですが、現時点で建物の1/2を相続人が所有している点は、特例適用上問題とされることはないのでしょうか。
可能でしたらあわせて教えて頂けると大変ありがたいです。
詳細は分かりかねますので、ご了承いただいたうえで簡潔に回答をさせていただきます。
被相続人(母)に対し、地代等をいただいていないようでしたら特定居住用宅地等として適用が可能であると思われます(継続的に相当の対価を得ていらっしゃるようでしたら貸付事業用宅地等となるものと思われます)。
以上、ご参考願います。
大変参考になりました。両先生方、ありがとうございました。
本投稿は、2016年12月12日 10時39分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。