[事業承継]M&A 分社型分割について - 税理士に無料相談ができるみんなの税務相談 - 税理士ドットコム
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M&A 分社型分割について

M&A 分社型分割について
会社分割で事業等を承継する会社を新しく作り(分割する前会社、新しい会社も同じ個人株主)、M&Aで事業等を承継する会社を株式売却した場合なのですが、株式売却益は個人株主として譲渡所得税20%だと考えて良いでしょうか
資産負債を管理する会社は残り、M&Aで事業等を承継する会社先に建物などを賃貸契約します
事業売却を分社することにして株式売却に変えて法人税と消費税を譲渡所得税にすり替えたようになるのですが。。
※資産負債会社を新設する場合も併せて教えていただければ

よろしくお願い致します

税理士の回答

税理士ドットコム退会済み税理士

消費税は課されませんが、所得税は総合所得となるためあまり影響がないのかと存じます。前提として、適格分社型分割をされる、ものとして。

No.3152 譲渡所得の計算のしかた(総合課税)

[平成29年4月1日現在法令等]

1 総合課税の対象となる譲渡所得

土地建物や株式等を売った場合を除き、資産を売ったときの譲渡所得は、給与所得や事業所得などの所得と合わせて総合課税の対象となります。

この総合課税の譲渡所得は、取得したときから売ったときまでの所有期間によって長期と短期の二つに分かれます。
長期譲渡所得となるのは、所有期間が5年を超えている場合で、短期譲渡所得となるのは、所有期間が5年以内の場合です。
ただし、次の四つの場合には、所有期間が5年以内の場合でも長期譲渡所得となります。
(1) 自分が研究して取得した特許権や実用新案権などの工業所有権
(2) 自分が著作した著作権
(3) 自分で発見した鉱山などの採掘権
(4) 自分の育成による育成者権

2 譲渡所得の計算

総合課税の譲渡所得の金額は次のように計算し、短期譲渡所得の金額は全額が総合課税の対象になりますが、長期譲渡所得の金額はその2分の1が総合課税の対象になります。

譲渡所得の金額 = 譲渡価額 - (取得費(注1) + 譲渡費用(注2))-50万円(注3)


(注)
1 取得費とは、一般に購入代金のことです。このほか、購入手数料や設備費、改良費なども含まれます。ただし、使用したり、期間が経過することによって減価する資産にあっては、減価償却費相当額を控除した金額となります。
2 譲渡費用とは、売るために直接かかった費用のことです。
3 譲渡所得の特別控除の額は、その年の長期の譲渡益と短期の譲渡益の合計額に対して50万円です。その年に短期と長期の譲渡益があるときは、先に短期の譲渡益から特別控除の50万円を差し引きます。

なお、譲渡益の合計額が50万円以下のときは、その金額までしか控除できません。

(所法22、33、38、所令82、措法31、32、37の10、37の11)

ご質問のケースは、事業を承継する分割承継法人を作り、その株式を資産等を管理する分割会社の株主に分割対価として交付するようですから、分社型分割ではなく新設分割型分割になるのではないかと思います。
この分割承継法人の株式を第三者に売却するのであれば、一般株式等に係る譲渡所得について20%(平成49年までは別途、復興特別所得税)が掛かります。
ただし、分割承継法人の株式を譲渡した場合、株式継続保有要件を満たさないため適格分割型分割とはならず非適格分割分割となりますので、分割時点で資産を時価で分割承継会社に譲渡したものとして分割会社に法人税等が課せられます。
従って、ご記載のように法人税や消費税を譲渡所得税にすり替えたようになるのではなく、分割時に法人税と消費税、株式譲渡時に譲渡所得税がそれぞれ課税されるものと考えられます。

お二方からご回答いただきありがとうございます
私のつたない質問がわかりにくく失礼いたしました。

質問の補足になるのですが、M&Aの先方が営業権と現雇用スタッフを希望しており、
営業権に必要な多少の償却資産を 事業を承継する会社に譲渡する程度と考えています。
その状態からの株式譲渡なので株主である個人の譲渡所得税のみであると理解しました

ありがとうございました

税理士ドットコム退会済み税理士

先の私の回答は誤りですね。
株式ですので総合所得ではありませんね。失礼しました。

本投稿は、2018年07月13日 12時07分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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