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資産管理会社の畳み方のアイデアはありませんか?

個人の株式運用額が増えてきたため、相続を見据えて資産管理会社の設立を検討しています。
当該資産管理会社A社は、私が普通株1%を、子供2人(X, Yとします)が議決権のない優先株49.5%を保有する構造で、当初の資本金は120万円です。
その後、私がA社に1億円を貸し付け、株式やREITなどの資産運用を行います。

25年後、A社は役員借入を返済し、有価証券5億円、借入金0を想定します。
この頃には子供たちも結婚・出産を経て、孫世代が生まれます。

X氏は同様の株主構成(X氏が普通株1%、孫たちが優先株99%)でB社を、Y氏はC社を立ち上げて、A社から2.5億円ずつ貸し付けを行います。B社、C社はこれを原資に有価証券の運用を行います。

X,Yの年齢から考えて30~40年程度の猶予はあるとは思いますが、XやYから孫世代への相続が発生すると、長期貸付債権5億円を持つA社の持ち分がそこそこ残っているため、ここのタイミングで相続税負担が大きくのしかかってくる事になります。
(2080~2100年あたりの通貨価値で5億円が高いのか安いのか分かりませんが)

それを解消するために、以下のような方法を検討しています。
・B社/C社の運用益からA社に返済を行い、それを役員報酬で吐き出す。
・B社/C社の運用益からA社に返済を行い、それを自社株買いで吐き出す。
・A社からB社/C社への外注を使ってビジネスを行う事で、その対価と貸付金を相殺する。

比較的よくある資産管理会社の使い方だとは思いますが、実際、こういったスキームを活用されている方は、どのような形で資産管理会社の持ち分問題に対策されているのでしょうか?

自分としては、孫世代がA社の持ち分という時限爆弾を相続することがないよう、子供世代でケリをつけられる出口戦略を考えた上で資産管理会社の設立に踏み切りたいとは思うのですが・・・。

よろしくお願いします。

税理士の回答

ご検討中の3つの対策について、以下回答させて頂きましたのでご確認下さい。

1、役員報酬での吐き出し
資金還流の基本ですが、給与所得としての税負担(最高55%)が重い点がネックかと存じます。
実務では、より税制優遇の大きい「役員退職金」(退職所得控除+1/2課税)として、X氏・Y氏の勇退時に大きく純資産を減らす手法が王道としてよく用いられます。

2、自社株買い(自己株式の取得)
A社がX氏・Y氏から株式を買い取る場合、資本の払戻しを超える部分は「みなし配当」として総合課税(最高55%)の対象となります。
税負担が大きいため、相続発生時の特例(取得費加算等)の適用期間内などではない限り、生前の対策としては税コスト面から採用しづらい手法かと存じます。

3、外注費を通じた事業取引による相殺
A社に実体的な事業活動がない場合は、税務上で「実質的な債務免除(受贈益)」や「寄附金」と認定されるリスクが高いです。
*業務の必然性や対価の妥当性の立証が難しい場合は、否認リスクが高いため避けるのが無難かと存じます。

【実務におけるオーソドックスな出口戦略】
上記を踏まえ、実務では以下を組み合わせることが一般的かと存じます。

●長期的な株式贈与: 30〜40年という時間を最大限に活かし、暦年贈与や相続時精算課税制度を用いて、A社(またはB・C社)の無議決権株式を孫世代へ計画的に移転し続けます。
*経営権を集中させたまま財産権だけを逃がすことが可能です(お孫様が何人かなどにもよりますが、贈与対象者が多いほど節税できる金額は大きくなります)。

●組織再編(合併等): 最終的な出口として、A社を分割してB社・C社へそれぞれ吸収合併させる手法です。
債権債務の相殺により貸付金債権は消滅しますが、将来時点における適格要件を満たすハードルや税制変更リスクが伴う点に留意が必要かと存じます。

結論としまして、時間を味方につけた長期間の「株式贈与」で持ち分を徐々に孫世代へ移転しつつ、最終的にX氏・Y氏への「役員退職金」としてA社の純資産(貸付金)を圧縮していく組み合わせが、最も現実的でリスクの低い対策といえます。
*難易度が少し上がりますが、上記の通り組織再編(合併等)も有効な手段の1つかと存じます。

回答は以上となります。
ご参考になりましたら幸いです。

ご丁寧な回答をありがとうございます。
「3、外注費を通じた事業取引による相殺」ができれば税務的には助かるのですが、やはり事業実態がネックですよね。軽作業やバックオフィス業務の外注程度では、さすがにその金額を消すのは難しい…。

昨日、こちらの質問を投稿したあとにふと思いついたのですが、
・B社/C社の運用益からA社に返済を行い、それを自社株買いで吐き出す。

これを次のように修正した場合、「みなし配当」を通常の譲渡益課税(分離課税)に変える事ができるのではないでしょうか?
①B社の運用益からX氏の保有するA社優先株を適正時価で買い取る。
→X氏には株式売却益。自社株買いではないので「みなし配当」には該当せず、分離課税での20%のみ。
②A社はB社の保有する優先株を同じ価格で買い取る。代金は貸付債権と相殺する。
→B社には利益も損失も発生していないので、ここでの課税はなし。

もちろん、これはB社がX氏の保有する株式を買い取るための原資(おそらくは運用益を充当)が必要となるため、一度にドカンではなく、毎年チマチマという形にはなると思いますし、将来時点で「みなし配当」の規定が変わっている可能性はありますが、この理解が正しければ税負担・社会保険料負担を避け得るアプローチかなと思いました。

結論から申し上げますと、実務上ご記載頂いたスキームは「所得税法第157条(同族会社の行為計算否認)」によって否認される可能性が高い(税務署に覆される)アプローチかと存じます。

税務当局は、一連の取引(X氏→B社→A社)を個別の契約としてではなく、「実質的に何が行われたか」という全体像で評価します。

B社がX氏からA社株式を買い取り、その後A社に同額で買い取らせる行為には、「B社にとっての経済的合理性(事業上の目的)」が欠如しています。
税務調査では、B社は単に税負担を不当に減少させるためだけに介入させた「導管(トンネル)」に過ぎないと認定される可能性がございます。

その結果、取引の実態は「A社がX氏から直接、自己株式を取得した」ものと再構成(否認)され、X氏に対して本来の「みなし配当(総合課税)」が課されるうえに、重加算税等のペナルティ対象となるリスクも発生してきます。

そのため、 当方の個人的な見解としましてはやはり先ほど回答させて頂きました通り、役員退職金や暦年贈与、相続時精算課税制度を利用し地道に移転していく施策の方がよいと考える次第です。

回答は以上となります。
ご参考になりましたら幸いです。

本投稿は、2026年07月13日 13時55分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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