二世帯住宅の相続税について
42歳主婦です。分譲マンションに住んでいます。(ローンは完済)
家族構成は(夫49歳、15歳男子、12歳女子)です。
実の両親から二世帯住宅を建てようという話がでています。婿養子ではないです。
両親の持っている土地(60坪)に新しく建てるのですが、
私たちの資金はマンションを売却した価格(1000万程度)のみです。
残りの建築費2000万円程度は両親にだしてもらいます。
税金に対しての知識が乏しく、名義はどうするのか、相続税がかかるのか、かかるとしたらどれくらい必要か、ローンを組んだほうが減税となっていいのか、など少しでも、負担を減らせるようなアドバイスをいただけたら嬉しいです。
税理士の回答

東京都中央区の小林税理士事務所 小林拓未と申します。
建物の名義は、負担額に応じることになります。ご質問の内容で、共有名義とするなら、ご両親分が2/3、ご質問者様ご夫婦が1/3です。ただし、ご両親のうちお父様、お母様が半分ずつ負担するなら、お父様1/3、お母様1/3となります。また、ご質問者様ご夫婦のマンションの名義が、ご主人、ご質問者様半分ずつであれば、1/6ずつになります。
住宅ローンをつけて、住宅ローン控除を使い、ご質問者様ご夫婦の税金を減らすことが出来そうですが、マンションの売却益が出ているのであれば、そちらの節税と、どちらか選ぶことになります。ご質問者様ご夫婦の年収によって、結論が変わって参ります。
また、お父様、お母様が、資産をたくさんお持ちであれば、相続税のことも考える必要がございます。
ご両親の資産状況、ご質問者様ご夫婦の年収により、一概に結論を出すことはできませんので、建築前に、一度税理士にご相談する必要がございます。みなさんの収入の分かる書類(源泉徴収票や確定申告書)、ご両親の資産状況(預金のおおよその金額、所有する不動産の明細、有価証券、生命保険の明細など)をお持ちになって、ご相談されるとよろしいかと存じます。
以上よろしくお願い致します。

ご両親から出して頂く資金(2000万円)については、まずは「住宅取得資金の贈与の特例」を活用すべきと考えます。建築される住宅が「省エネ住宅」の場合には1200万円、「一般住宅」の場合には700万円まで非課税で贈与できます(これは直系尊属から直系卑属への贈与に限り適用できます)。この贈与をすることによって、ご両親の相続財産を一気に減少させることができます。
そして、ご夫婦の手元資金(1000万円)と、上記の贈与資金(1200万円又は700万円)の合計額が相談者様ご夫婦の名義になります(実際の負担割合での持分になります)。
ご両親からの2000万円のうち、上記の贈与以外の金額については、そのまま建築資金に充てて頂き、ご両親の名義で登記して頂きます(こちらも実際の負担割合での持分になります)。
手元資金とご両親からの資金で建築が可能であり、今後の生活にも影響が生じないのであれば、あえて住宅ローンを利用する必要はないかと思います。
ローン減税はありますが、それ以上の金利負担と手続き費用が生じると思われます。
また、建築される二世帯住宅は「区分登記」ではなく「共有登記」をするようにしてください。相続税の計算の際、同居親族であれば「特定居住用の小規模宅地の特例」が適用できますが、その時に建物の登記の仕方で有利不利が生じてきます。
以上、ご参考になれば幸いです。
本投稿は、2016年09月16日 13時38分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。