家族経営の経費計上について
会社の会計について少し悩みがあって相談させていだきます。
前職から兄が継承している企業に転職いたしました。共同経
営という立場です。
弊社は数年前に有限会社から、株式会社にしたところですが、
まだまだきちんとした組織体質ではありません。
私も会計の関係については疎くて悪いのですが、社長である
兄は、生活費や通信費、自宅の水道光熱費等に関しても、経
費化できるからと、経費として計上しています。転職当時は兄
の給与は「15万円」くらいと聞いていたので、大変だけど頑
張っているんだと一緒に経営していくモチベーションにもなっ
たのですが、いま考えると要するに、使用できる額としての
「15万円」だとすると、この業界では、いわゆる高給取りです。
会社として、経費計上できるものはして、税金対策するのは当然
なのかもしれませんが、株式会社として組織整理をしていく以上は、
社員が決算書をみてもおかしくないよう経営する家族とて、給与と
して受け取り、その中で生活費を工面していくのが本筋なのではな
いかと考えております。
私の無知による考えであればいいのですが、もっと一生懸命頑張っ
ているスタッフの給与もあげていきたいと強く考えております。
兄の会計上の方針が果たして正しいというか最良なのかご指摘を
いただければと思います。
税理士の回答

悩ましい問題ですね。
まず、家賃(社宅)はまだしも、生活費や水道光熱費までも会社の経費にしているというのは、税法上はグレーゾーンから黒に近づきます。
一般論として、公私をキッチリ分けない限りは、スタッフやパートナーの気持ちも離れて行ってしまうと思います。結果、会社は大きくならないです。
一方、
銀行等の借入をされており、その連帯保証をお兄様がされているのであれば、
その責任に応じた報酬は貰ったとしても当然なのかなぁ~と思います。
僕はこの手の問題を考えるとき、亡くなった時に、なんて言われたいのか?を軸に考えるべきだと思います。
立派な企業を育て、日本の産業を創ったと言われたいのか(私心を捨てる)、
家族にお金を残すために、身を粉にして働いてくれた(スタッフは犠牲になる) と言われたいのか?
誰になんと言われ、どう生きるのか?生き方の違いだと思います。どちらの選択も違法ではなければ、アリだと思います。
伊香賀税理士さま。ご回答ありがとうございます。当社は飲食業も兼ねているため、社長の食材や洗剤等の日用品などの生活費はもとより、水道光熱費も店舗と社長宅が同じ契約のため、会計士も判別する術がないのだと思います。この辺りは、「税法上グレー・・・」と書かれていますが、基本的に法律上、公私の経費は峻別しなくてはならないということでしょうか。
また、ご指摘の通り、銀行の借入等もあり、社長は連帯保証人になっておりますが、そのための生命保険には加入しており、費用はすでに経費として計上されています。しかし、その点は、会社の持続性を
思えば、経費であってしかりと理解をしております。
以上の点につきまして、追記いただけないでしょうか?

ご質問ありがとうございます。
仰られるとおり、基本的に法律上、公私の経費は峻別しなければなりません。
法人というのは、自然人である役員とは別の人格となりますので、
法人の経費は法人で使用したもの
個人で使用したものは法人の経費にはなりません。
法律上は、区分をしなければならないとはされているものの、
どこまでを入れるか?というのは、判断の余地が介在する部分であり、実務上は曖昧になっている法人様も多いというのが実態かと思います。
どうか宜しくお願いします。
伊香賀税理士さま。ご回答ありがとうございます。何度もすみませんが、再度質問させてください。例えば社長が「代表者勘定」を使用しているようであればどうでしょうか?会社も徐々に成長してはいますが、キャッシュフローが厳しい時期(繁忙期・閑散期の差が激しい業界です)もあるので、そこでの出し入れのような感覚で使用している感があります。成長期の会社で、個人とのお金がまだまだしっかりと峻別できる状態でないようであればある程度しょうがないのでしょうか。
ただ、いずれにせよ、基本的な役員報酬は額が決まっていて、キャッシュフロー上、月当たり定額という訳にはいかないかもしれませんが、その中で工面するのが最善だと思いますし、私も会社の取締役である以上、社長の報酬額の把握と、指摘はすべき立場であると認識しているのですが間違いでしょうか?
本投稿は、2015年05月08日 14時23分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。