コロナ禍における社宅家賃について
当方、夫婦で小売店を店舗を借りて経営している法人です。
コロナ禍ではあるのですが、今のところコロナの影響も少なく通常通り営業できております。ただ、心配なのが子供もまだ学生であり、もし子供がコロナに感染した場合、帰る家は一つなので夫婦揃って濃厚接触者になる可能性が大です。
そうなると、自宅待機を余儀なくされ店が実質閉鎖になってしまい風評被害等を考えると、今後の営業や固定の取引先への影響は相当なものとなりそうです。そこで最悪の事態を避けるために夫婦で一定期間を別居状態にして妻は今住んでいる家で私が、アパートなりホテルなりで宿泊し感染リスク対策したいと考えています。その際の私が住む場所を法人名義で借りれた場合、役員社宅としてではなく(難しい計算方法)単純に家賃として経費で計上できませんか?特定の人間のみ、ましてや役員だけに対する福利厚生となるのはNGなのも承知ではありますが状況が状況なので。
店舗には数人パートさんはいるのですが、基本的に我々夫婦のどちらかがいないと(資格ありきの職種です)本質的な営業はできません。
また、社宅じゃなしに実家という線もあるのですが私は全くの他府県出身で通勤は不可能です。妻はわりかし住んでいる家からは近いのですが義父義母ともに高齢であり余計なリスクが増えるので、できるだけ親を頼るのは考えたくありません。税務署はそれでも難しい事を言ってくるでしょうか?
宜しくお願いします。
税理士の回答

ご質問者様、こんにちは。税理士の橋本健輔(ハシモトケンスケ)と申します。ご質問の件ご回答致します。
コロナ禍での感染防止の観点からのアパート、ホテルでの生活されるうえでの家賃又は宿泊費については、結論から言うと社宅でなく、100%経費とするのは厳しいと考えられます。
判断のポイントとしては、コロナの事情があるとはいえ、直接業務に関連して支出するものではないということと、住居の確保やその住居での感染対策に関しては基本的にその責任は個人に帰するものであるということです。
もし100%経費に入れて調査で説明するとしたら、包括的な感染防止対策としてやむを得ずそういう風にしている、といったところでしょうか。もし従業員にも同じように、隔離のために住居を用意してそこに住まわせるなど、それ以外にもかなり踏み込んだ感染対策をしているのだとしたら、認められる可能性はあると考えられます。
ご参考になれば幸いでございます。
ご回答ありがとうございます。
返答が遅くなり申し訳ございません。
アパートなりホテル一室を法人で借りて、それを特定の人間が使用するのではなく
例えば申請制度をとって従業員全員が感染対策用にその一室が必要な日を会社に申請させて
誰もが使用できるといった状況なりシステムを構築しても難しいものでしょうか?

ご確認ありがとうございます。
>申請制度をとって従業員全員が感染対策用にその一室が必要な日を会社に申請させて誰もが使用できる状況なりシステム
→上記のような形で、かつ実際にそのように運用されているという状況があれば、認められる可能性はあります。税務調査となればアパート又は長期のホテル契約は高い確率で目的等を確認されるので、使用申請書など、エビデンスを用意しておくことが重要です。
遅くなり申し訳ございません。申請制度が確立できるのであれば可能性が出てくるとの事ですね。
ただ現実問題、従業員が利用してくれないとなってしまうと結果的に役員のみという事に対外的には
見られる事になるという事ですよね・・・。
それなら家賃であれば毎月おおむね同額になると思うので、経済的利益の供与として取り扱って
役員報酬の定期同額給与に含めてしまえば問題は出てこないという事になりますか?
勿論、経済的利益の供与になるので家賃ではなく役員報酬で損金計上+給与課税するといった事に
なるとは思うのですが。
また定期同額給与として家賃を含めて計上するとなると、やはり期首から3ヶ月以内に総会で決議
するといった事が前提になりますか?降って湧いた話なので期中で臨時総会を開くなどしても
役員報酬の定期同額の要件はクリアできないですかね。

>ただ現実問題、従業員が利用してくれないとなってしまうと結果的に役員のみという事に対外的には見られる事になるという事ですよね・・・。
→はい。その可能性が高くなってまいります。
>役員報酬の定期同額給与に含めてしまえば問題は出てこないという事になりますか?
→はい。ご認識のとおり、役員報酬は月額が同額であれば損金OKですので、問題ありません。
>やはり期首から3ヶ月以内に総会で決議するといった事が前提になりますか?降って湧いた話なので期中で臨時総会を開くなどしても役員報酬の定期同額の要件はクリアできないですかね。
→はい、基本的には期首から3か月以内の改定にて対応することになります。期中で変更となると、今回の条件では臨時改定として認められる可能性は非常に低いと言わざるを得ません。
ご回答誠にありがとうございました。
参考にさせて頂きます!
今後とも宜しくお願い申し上げます!

いえいえ、ご参考になりましたようでなによりです。
本投稿は、2021年09月03日 14時14分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。