車の高額修理費の仕訳について
個人事業主です。
車のエンジンが故障してしまい、エンジン交換の修理費として70万かかりました。
この場合の仕訳としては、修繕費、資本的支出等どの様すればよいのでしょうか?
尚、車両購入費は300万円、家事按分で使用しています。
税理士の回答

土師弘之
修繕費とは、事業に係る有形固定資産などを修理・改修するために支払った費用です。これには、通常必要な機能維持や原状回復も含まれます。
よって、エンジンが故障したのであれば「修理費」になります。金額多寡は関係ありません。なお、パワーアップするエンジンに交換したのであれば、パワーアップした部分は「資本的支出」となります。
なお、車両本体を家事按分しているのであれば、同様に家事按分する必要があります。

河鍋優寛
下記回答いたします。
ご質問は税務調査でも頻繁に議論になる「修繕費」と「資本的支出」の区分の問題です。
基本的に税務調査の場では「資本的支出」に該当すると主張してきます。
自動車のエンジンは主要部品に該当し、エンジンがないと自動車自体が機能しないため、交換した部品の品質や性能が従来と変わらないとしても使用可能期間が延長していることから「資本的支出」に該当するという理論構成となっています。
しかし、すべてがすべて資本的支出になるわけではありません。
エンジンを同じ型番や似た型番のエンジンに載せ替えた結果、故障前から価値・耐久性・走行馬力を高めていないため「修繕費」とできる考え方もあります。
ただし、ご質問者様のケースでは300万円の車両に対して70万円のエンジン交換代と高価となっています。
一般的な修繕費60万円基準以上でもありますので、この場合は修繕費ではなく「資本的支出」として車両と同様、減価償却をしていく方法が適切と考えます。
エンジン交換費用も家事案分した金額を処理することになります。
ご参考に宜しくお願い致します。
本投稿は、2023年10月19日 09時50分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。