MLMの経費について
現在、IT系の個人事業主をしております。
数ヶ月前に機会があり、健康美容系のMLMの商品を扱う事に決めました。ただし、自分自身が良さを実感しなければビジネスとして広めることができないため、自分で使用する段階です。
また、ランクによって、安く仕入れられたり、還元率が変わる仕組みがあり、ビジネスとして成り立たせるために2回ランクアップします。
かかった費用は
⚫︎初回、登録の際に2万円程度(商品購入)
⚫︎ステップ1として、25万円ほどの商品を購入
(そのうち一部は知人にサンプルとして無償でプレゼント)
⚫︎ステップ2として約250万円分の購入
(数ヶ月分をまとめ買いというイメージです)
実際に、体の変化がわかるために必要な量であることと、ステップ2からがビジネスとして成り立つリターンが得られます。
全て、ビジネスのためには必須の経費です。
商品は、基本自分で使用して、体の変化を起こすことで自分自身が広告塔となるものです。
そこで質問なのですが
初回登録料と、ランクアップのための費用(ステップ1、2)はどのような勘定科目になりますでしょうか?
ご教示のほど、よろしくお願いいたします。
税理士の回答

MLMの経費の扱いについて、以下のように考えられます。IT系の個人事業主としてビジネス目的で行っているとのことですので、適切に経費計上することが可能です。ただし、事業経費として認められるかどうかは税務署の判断に依るため、以下は参考としてお考えください。
1. 初回登録料(2万円)
- 勘定科目:
「支払手数料」
登録料は、ビジネスを始めるための必要経費と考えられます。これにより、仕入れや報酬制度に参加できる権利を得ているため、事業関連性が明確です。
2. ステップ1(25万円の商品購入)
- 勘定科目:
「広告宣伝費」または「販売促進費」の一部として処理可能
知人への無償サンプル提供分は広告宣伝費とみなせるため、「広告宣伝費」や「試供品費」などで計上します。
一方、自分で使用する部分については、自己消費分とみなされる場合があります。この場合、以下の対応が必要です。
- 事業関連性の証明: 自分が広告塔になるため、一定の事業目的があることを記録。たとえば、成果をブログやSNSで発信する、商品レビューを作成するなど、ビジネス目的の活動を記録。
- 経費按分: 全額を事業経費とするのが難しい場合、自己使用分と事業使用分を分ける按分基準を明確にします。
3. ステップ2(250万円の商品購入)
- 勘定科目:
「仕入高」または「広告宣伝費」として処理可能
- 広告宣伝費として扱う部分: 自分が商品を使って変化を起こし、それを広告として活用する目的が明確な場合。
- 仕入高として扱う部分: まとめ買いが将来的な販売を目的とする場合には「仕入高」または「商品」勘定とし、在庫管理を行う。未使用分は棚卸資産として計上。
注意点
1. 自己使用分の取り扱い
自分で消費した分については、全額経費とするのが難しい場合があります。そのため、以下のいずれかの方法で対応します。
- 按分基準を作成: 商品の使用目的(自己使用と広告宣伝)を明確に分ける。
- 全額経費申請: 自己使用分もビジネスの一環であることを証明(SNS投稿やレビュー記事などの記録)。
2. 領収書や契約書の保管
税務調査の際に経費として認められるために、すべての領収書や商品明細、ビジネス目的を示す証拠(SNS投稿、購入理由のメモ)を保管しておく。
仕訳例
初回登録料
支払手数料 20,000円 / 普通預金 20,000円
ステップ1
- 広告宣伝費としてサンプル提供分
広告宣伝費 50,000円 / 普通預金 50,000円
- 自己使用分(全額経費とする場合)
広告宣伝費 200,000円 / 普通預金 200,000円
ステップ2
- 全額を仕入れとして処理
仕入高 2,500,000円 / 普通預金 2,500,000円
- 広告宣伝費(按分処理が必要な場合)
広告宣伝費 1,500,000円 / 普通預金 1,500,000円
大変わかりやすい説明をありがとうございました。
広告宣伝費にするためには、領収証とともにsnsやレビュー記事など記録を残すことが大事であると理解しました。
広告宣伝費にして、按分で処理したいと思います。
本投稿は、2024年12月07日 23時04分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。