無料で仕入れた商品の棚卸について

単価ですが、税務署に評価方法の届け出を行っていればその評価方法が、届け出を行っていなければ自動的に最終仕入原価法となります。
最終仕入原価法の場合は、当該ポストカードを無料分以外に購入したのであればその金額を単価としていただければ良いかと思います。

無料でもらった分のみなのであれば、通常の仕入金額分の益を得たと考え、仕入時に受贈益の仕訳を計上するのが良いかと思います。
そして、その時の単価をそのまま期末単価として使用してください。

＜例＞
仕入数量：100枚
通常仕入れた場合の単価：100円
期中売却：30枚（単価150円）
期末たな卸：70枚

＜仕入時の仕訳＞
仕入　10,000/受贈益　10,000

＜期末在庫＞
7,000円（70枚×100円）

奥村先生、ご回答ありがとうございます。
ご回答いただいた内容、とても分かりやすく助かりました。
私は税務署に届け出を行っていないため、最終仕入原価法となることも理解できました。
そこで、新たに疑問点が出てきてしまい、大変恐縮ですがもう１点質問をさせていただいてもよろしいでしょうか。

例えばポストカードの場合、絵柄が違う物を発注したとします。
[仕入]
ポストカードA　100枚　無料
ポストカードB　100枚　単価50円
ポストカードC　100枚　単価100円

AからCまでの順番で絵柄の違う物を別に発注をした場合、絵柄が違う物でも「ポストカード」という括りでCの単価100円でAとBも処理をしていいのでしょうか。

また、業者発注をその後やめて、用紙などの材料を自分で買い、ポストカードを自宅印刷に切り替えた場合はどのように処理をすればいいでしょうか。
ちなみに、自宅印刷に切り替えてから作成したものは、業者発注した絵柄とまた違うものです。

長くなり申し訳ありませんが、ご回答いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。

AからCまでの順番で絵柄の違う物を別に発注をした場合、絵柄が違う物でも「ポストカード」という括りでCの単価100円でAとBも処理をしていいのでしょうか。


AからCそれぞれを別の在庫（それぞれの単価）として処理していただければと思います。


また、業者発注をその後やめて、用紙などの材料を自分で買い、ポストカードを自宅印刷に切り替えた場合はどのように処理をすればいいでしょうか。


業者への発注ではなく、すべて自分で印刷する場合ですと、絵柄が異なる場合でも単価は同じになるかと思います。

自宅印刷の場合のコストは、用紙とインク代ぐらいでしょうか。
その場合の例ですが、以下のようにしてはいかがでしょう。

＜例＞
用紙100枚購入：単価　50円（合計5,000円）
インク代：3,000円
印刷し、期中売却枚数：30枚
期末棚卸：70枚

＜仕入時の仕訳＞
仕入　　　5,000/買掛金　　5,000
消耗品費　3,000/普通預金　3,000

＜期末在庫＞
3,500円（70枚×50円）

イメージとしましては、ポストカードの直接的なコスト（用紙）のみを単価として期末在庫に計上し、インク代などのそれ以外の付随的なコストは一括費用処理する形です。

このような処理をしていただければ、以下のような期末棚卸であったとしても適切な管理が出来るかと思います。

ポストカードA：10枚 @通常仕入の単価（業者発注在庫）
ポストカードB：20枚 @50円（業者発注在庫）
ポストカードC：30枚 @100円（業者発注在庫）
ポストカードD：70枚 @50円（自宅印刷のもの。絵柄が異なっても原価が同じであるため、すべてまとめて棚卸する）

奥村先生、早速のご回答ありがとうございます。
とても分かりやすく、助かりました。
これで自分自身で処理ができそうです。本当にありがとうございました。