井戸水のシステム利用料の会計処理
上水の経費削減で、地下水活用システムを導入します。設備費,工事費は、先方負担です。
契約期間が10年で、先方に月額使用料を払うことになります。月額使用料は、井水の使用料に応じて変動します。
この場合、オペリースでしょうか。
税理士の回答

質問に対する結論から申し上げますと、今回の井戸水システム利用料の契約は、オペレーティングリース(オペリース)に該当する可能性が高いです。
リース期間の制限なし: オペレーティングリースは「解約不能かつフルペイアウト(リース物件の経済的利益を借手が享受し、その使用に伴う全てのコストを負担する)」という条件を満たさない場合に該当します。今回のケースでは、契約期間が10年と設定されていますが、ファイナンス・リースのような中途解約不能の要件について具体的な指定がありません。
使用料の変動: 月額使用料が井水の使用料に応じて変動するという仕組みは、オペレーティングリースの特徴に合致します。オペレーティングリースは賃借物が借手に使用される度にリース料が発生し、その金額が変動することがあります。
経済的な実態: 経済的な実態が賃貸借取引に近いことから、オペレーティングリースと判断されます。設備費や工事費が貸手(先方)負担であることも、典型的なオペレーティングリースの一つの要因となります。
税効果と会計処理の簡便性: ファイナンスリースとは異なり、オペレーティングリースではリース資産やリース債務を貸借対照表に計上する必要がなく、リース料を期間ごとに費用計上するシンプルな会計処理が求められます。
ご回答ありがとうございます。
途中解約すると残り期間の最低使用料は払うことになります。
その場合でも月額使用料が変動するため、オペリースの可能性が高いでしょうか?

途中解約時に残り期間の最低使用料を支払うという条件がある場合でも、月額使用料が変動するため、このリース契約は依然としてオペレーティングリースの可能性が高いと思われます。
リース取引の基本特性
オペレーティングリースは経済的な実態が賃貸借取引に近いことが大前提です。一般的にリース料の変動は、オペレーティングリースの一つの特徴とされており、この条件を満たしています。
解約可能性
オペレーティングリースには解約の可能性が組み込まれています。また、途中解約時に残り期間の最低使用料を支払うという条件も、賃貸借取引に付随する条件の一つとして解釈できます。これによりファイナンスリースの「解約不能」な特性とは異なり、オペレーティングリースの条件に引き続き適合します。途中解約時の最低使用料の支払いは、賃貸借取引の範囲内と考えました。
会計処理の簡便性
オペレーティングリースの会計処理は賃貸借取引に類似しており、リース料を期間ごとに費用計上するシンプルな方法を用います。これに対し、ファイナンスリースはリース資産およびリース債務を貸借対照表に計上し、減価償却費として計上する複雑な処理が求められます。
本投稿は、2024年09月10日 20時15分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。