マイナンバー提出をするまで支払いをしないと言ってきた企業への対処法
マイナンバー提出と報酬の受け取りに関して伺いたいのですが
フリーランスで仕事をしており、依頼先の企業が、マイナンバーの提出をしてから支払いを行うと行ってきました。
しかし私はマイナンバーを持っていないのですが相手企業はマイナンバーを作れ、その情報を貰ってから支払うを行うと言ってきました。
金額は数万円で、調べた所5万円以下は源泉徴収の提出義務はなく、マイナンバー提出を拒んでも罰則もないと分かりました。
この事を相手に伝えて拒否しても、マイナンバーを出すまでお金を支払わないと言った場合
相手の企業に何といって拒否した上で支払い義務があると主張できるのでしょうか?
税理士の回答

土師弘之
マイナンバーは平成27年10月以降、日本国内に住民票を有する人全員(外国人も含む)に付番されていますので、住民票があればマイナンバーがないわけはありません。日本の住民票がなければ、マイナンバーがないのは当然です。もし、何らかの理由で通知カードを受け取っていないのであれば、住民票を取得すればマイナンバーはわかります。
一方、法人は支払調書の対象となる支払を行う場合には、相手方にマイナンバーの提示を求める義務があります。依頼先の企業は、この義務を主張しているのだと思われます。
しかしながら、マイナンバーの提示と支払義務には何ら義務的な関係はありませんので、マイナンバーを提示しないからといって、支払いを拒否することはできません。
法人は、マイナンバーの記入しない支払調書を税務署に提出する場合には、マイナンバーの提示を拒否された理由を残していれば、その義務を免れることができることになっています。
更に、金銭等の支払時等において、法定調書を提出しないことが明らかである場合には、個人番号関係事務は生じないことから、マイナンバー(個人番号)を取得することは認められません。ただし、1回5万円以下ではなく、年間5万円以下です。したがって、企業側が1回きりの取引と考えていないのであれば、マイナンバーの提示を求めることも当然のことだと思われます。
企業にマイナンバーを提示するのはあなたの義務ではありません(税務署に申告書等を提出する場合には義務です)が、企業側に義務が生ずることを十分理解したうえで、企業側と対応していただければよろしいかと思います。
本投稿は、2020年07月09日 11時07分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。