長期前払費用の償却
会計ソフトの減価償却資産登録の機能で繰延資産も一緒に登録することができます。
備忘記録になり便利だと思いますが、
他の減価償却資産と一緒に減価償却費の科目を使って償却しても良いものか、
やはり償却の仕訳は長期前払費用償却という科目を使うべきなのか、迷っています。
消費税の課税区分が不課税になっていてBSの位置が変でなければ、どちらの科目を使っても構わないのでしょうか?
人によっては、支払手数料(不課税)や支払保険料(不課税?)で償却してあるものも見かけますが、消費税試算表で悪目立ちするので、好きではないです。
長期前払費用を償却する科目は何がベストなのでしょうか?
税理士の回答
減価償却資産とは事業供用資産のうち時の経過と共に価値が減少するものをいい、長期前払費用とは支出の効果が1年以上に及ぶ費用をいいます。
上記の通り、その性格は全く異なりますので会計上は減価償却費と長期前払費用償却に分けるべきと思います。
長期前払費用償却を減価償却費としても所得計算と税額は変わりませんので税務処理のみで見れば問題はないと思いますが(但し、法人税申告書別表16(1)~(3)や、個人の青色申告決算書等の減価償却費の計算に長期前払費用償却は記載しませんので、長期前払費用償却を減価償却費で処理すると申告書の数字と合致しないということは起こります)、銀行の融資審査など財務分析では別物として見ます。
私は前職が銀行員ということもあり、顧問先には分けて処理するように勧奨しています。
本投稿は、2021年07月01日 17時33分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。