有限会社の休眠について
家族経営の飲食店です。
従業員は弟と父、そのほかパート2名です。
経営状況が芳しくないので休眠にするか精算して個人事業主にするかを悩んでいます。
精算するにしても費用が掛かると聞いていますし、休眠にしても有限会社は残り続けることを考えるとどちらがよいのかわからなくなってしまいました。
双方のメリットデメリットを教えてください。
税理士の回答

長谷川文男
有限会社の純資産はプラスでしょうか?
マイナスですか?
帳簿価額ではなく、実質的にプラスなら、休眠の場合、その純資産は法人に残り続けます。個人で使うことはできません。
休眠するに当たり、価値あるものは換金が原則です。自動車のように経費がかかるものは売却しないと経費がかかり続けるので、休眠と認めない自治体があります。資産負債が動くと休眠と認められないことがあるので、休眠時の資産は預貯金のみが原則です。
清算の場合は、残余財産は株主に返還します。
費用がかかりますが、純資産がプラスなら清算が基本です。
純資産がマイナスの場合
借入金などの負債が銀行等の外部者である場合は、清算すなわち破産を意味します。普通は個人保証もしているでしょうから個人資産で返済です。破産にならないよう個人で外部者に返済してから、債務免除して、プラスマイナスゼロにして、休眠するか清算するかです。
それができなければ、営業を続けるしかありません。
借入金などの負債が代表取締役などである場合は、マイナスの金額を債務免除して、プラスマイナスゼロにして、休眠するか清算するかです。
清算は法的に法人がなくなる手続きです。一番スッキリしますが費用がかかります。
休眠は、法人がなくならないので、税務署への申告はなくなりません。税務署から申告書を出すように指導されますが、損益ゼロならほっとく人も多いようです。市、県は休業届を出せば申告を免除する自治体は多いです。
休眠のメリットは、費用のかからない点です。
本投稿は、2022年10月26日 09時03分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。