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海外赴任帯同時の住宅ローン控除手続きについて

(相談したいこと)
夫の海外赴任に帯同予定です。
帰国後の住宅ローン控除の再適用について、税務署より「帯同者本人分は再適用不可」と説明を受けましたが、制度上そのように解釈されるのか確認したいです。

(詳細)
2025年9月に新築住宅へ入居しました。
住宅は夫婦共有名義で、ペアローン(夫2,600万円、私2,800万円)を利用しています。

その後、夫の海外赴任が決まり、夫は2026年1月に赴任予定、私は2026年6月より帯同予定です。
私は夫とは別会社に勤務しており、退職ではなく休職(無給)予定です。
夫婦とも2029年6月頃に帰国し、再度当該住宅へ居住する予定です。

住宅ローン控除の再適用を想定し、夫婦それぞれについて「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」を提出しようと考え、管轄税務署へ相談しました。

その際、税務署からは、
• 海外赴任命令を受けている夫については再適用対象となり得る
• 一方で、帯同者である妻(私)については再適用対象外

との説明を受けました。

理由としては、私は勤務先から海外転勤命令を受けているわけではなく、「転任の命令等その他やむを得ない事由」に該当しない、との趣旨の説明でした。

ただ、実態としては夫の海外赴任に伴う家族帯同であり、自己都合による海外移住ではありません。
また、退職ではなく休職予定であり、帰国後は元の住宅へ再入居予定です。

このようなケースでも、帯同者側の住宅ローン控除の再適用は難しいのでしょうか。
税務署見解どおり、夫本人分のみ届出書提出とするしかないのか、ご意見を伺いたいです。

また、帯同配偶者について再適用が認められた事例や、参考となる解釈・実務運用等があれば教えていただきたいです。

税理士の回答

 税務署側の説明は現在の税制上の厳格な解釈に基づいたものですが、配偶者の転勤に帯同する場合も、実務上「転任の命令等に準ずるやむを得ない事由」として再適用の対象に含まれる可能性は残されているように感じます。 
 国税不服審判所の公表採決等を検索してみましたが、同種の裁決は見当たりませんでした。
 
 住宅ローン控除の再適用(租税特別措置法第41条第29項)における「やむを得ない事由」には、本人の転勤だけでなく、その配偶者の転勤への帯同も含まれると解釈されるという考えもあります。税務署が「再適用不可」と回答した背景には、相談者様ご自身に「直接の転任命令」がないことを形式的に判断した可能性があります。しかし、以下の根拠をもとに再度確認することをお勧めします。

 配偶者の転勤帯同は「やむを得ない事由」に含まれるのか
 ご主人の転勤という「やむを得ない事由」が生じ、それに伴って生計を一にする配偶者が住居を離れるのは自然な流れであり、これを「自己都合」と切り捨てるのは実態に即してい無いという考えもあります。
 しかし、国税庁の質疑を見てみると、「住宅借入金等特別控除の再適用が認められるためには、『給与等の支払をする者からの転任の命令に伴う転居』又は『その他これに準ずるやむを得ない事由』に基因して家屋に居住しないこととなったことが、要件の一つとされている。ここでいう『その他これに準ずるやむを得ない事由』とは、『給与等の支払をする者からの転任 の命令に伴う転居』が一つの事由として示されているように、自己の都合に基因するものではなく、従わざるを得ないやむを得ない事由に限られることになる。」 と記載されており、夫の転勤に伴って、家族が同伴するか否かは「従わざるを得ないやむを得ない事由」ではなく、あくまでも自己都合であるとの考えもあるわけです。

 今後の具体的な対応策
 「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」の提出
 相談者様分についても、ご主人の転任命令書のコピーなどを添えて提出を試みてください。受理されない場合でも、そのやり取りの記録を残しておくことが重要です。
 管轄税務署の担当者によって見解が分かれるケースがあるため、国税局の電話相談で「配偶者の海外赴任に帯同するケースでの再適用可否」を一般論として確認してみてください。
 制度上、出国時に届出書を出しておくことが原則ですが、万が一提出できなくても、帰国後に「やむを得ない事情」を証明できれば再適用が認められる余地がありますので、とりあえず手続きはしておく事をお勧めいたします。

本投稿は、2026年05月12日 23時41分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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