住宅ローン減税のシミュレーション
中古物件を購入したため、住宅ローン控除のシミュレーションをしたいのですが、
個人間売買の形をとっているため、物件価格に消費税が介在しません。
インターネット上の各種サイトで利用できるシミュレーターは消費税8%あるいは10%の場合のものしか提供されておらず、控除年間上限20万円のケースでのシミュレータがみつからなかったため、試算をお願いしたくご相談申し上げました。
【前提】
夫:昨年年収2200万
妻:昨年年収0円(育休のため。今は復帰しており年収300万の想定)
・ペアローンで、夫婦それぞれで物件は共有で持分を持ち、それぞれに確定申告で住宅ローン控除を受ける前提
【ケース設定】
●案1
夫: 4000万借入
妻: 1000万借入
●案2
夫: 3000万借入
妻: 2000万借入
●案3
夫: 2000万借入
妻: 2000万借入
3案のそれぞれの10年間の住宅ローン控除の金額を合計し、最も控除額が大きくなるケースを知りたいです。
税理士の回答

髙橋一彦
購入の際に消費税がかからない場合は、特定取得に該当しないので1年間の上限は質問者の記載通り20万円となります。
各年の控除額の計算につきましては、借入金年末残高×1%(最高20万円)となりますので、
案1 夫 4000万円×1%=20万円(上限金額)
妻 1000万円×1%=10万円
案2 夫 20万円
妻 20万円
案3 夫 20万円
妻 20万円となります。
なお、注意しなければならないことは、この特例は居住してから10年間適用ができるが、各年の控除額の計算は各年の年末残高を基としているため、繰り上げ返済などした場合はトータルの控除額が変わってきますのでご注意ください。
また、控除額は所得税の控除額であるため、案2や案3の場合に20万円を控除することができるが、これはあくまでも控除できる額であって、妻の年間の税額が仮に5万円だとすると、控除できる金額は20万円あるのに、実際は5万円だけしか対象にならない場合が発生します。
ただし、引ききれない部分について、翌年の住民税から一部控除されますので、所得税で引ききれない部分の全額が無駄になるということではありません。
結論としては、夫のケースで上限の20万円を10年間適用するときには、3000万円でも4000万円でもどちらでも構いませんが、10年後の借入残高が2000万円以上になっていることが条件です。
次に妻の場合は、控除適用額が20万円あったとしても、年間の所得税がどのくらいの金額かによって、全額適用できるかどうかを考える必要があります。
ありがとうございます。
妻の収入(所得税+地方住民税)による上限に注意して住宅ローンのプランを検討したいと思います。
本投稿は、2018年06月30日 17時03分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。