専従者給与
パートと専従者給与の2箇所から給与を受取しており、年間103万円以内で父親の年末調整の欄に、母親の所得金額を入力する箇所はパートだけでなく、専従者給与の分も合算した金額で記載するで良いでしょうか?
税理士の回答

お父様の年末調整の書類に、お母さまの所得(パート&専従者給与)などの記載は必要ありません。(記載ができません)
専従者給与を受けている方を、配偶者控除や配偶者特別控除、また扶養控除などの対象とすることができません。
年末調整の書類の一つである「扶養控除申告書」には、配偶者の配偶者の方は「源泉控除対象配偶者」欄に記載しますが、専従者給与を受けている方はこの「源泉控除対象配偶者」からの除かれていますので、記載することはできません。
また、年末調整時に提出する「配偶者控除等申告書」は、配偶者控除や配偶者特別控除の対象となる配偶者の方を記載しますので、この場合も専従者給与を受けている方は、当該控除を受けることができませんので、提出(記載)をすることはできません。
国税庁HPから用語の説明個所を添付致します
「配偶者控除」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm
「配偶者特別控除」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1195.htm
「専門用語集」
「源泉控除対象配偶者」の説明個所に「専従者給与」を受けている方は除かれている旨が説明されています。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/yogo/senmon.htm#word6
逆に記載した場合は自動的に対象外とされるのでしょうか?それとも記載してしまうと重複されてしまいますか?

記載された場合、会社の方が「専従者給与」とわからずに、配偶者控除や配偶者特別控除を誤って行う可能性があります。
その場合、税務上の調査や市区町村の調査などで突合したうえで是正を求めることがあります。残念ながら「すぐ」には行えないため、場合によっては数年分をまとめて「扶養是正」として、勤務先に連絡がいく可能性があります。
そのようなことのないように、正しい記載をすることをお勧めしています。
では、無記入にすれば良いのでしょうか?

無記入になります。特に「扶養控除申告書」に記載するのは誤りになります。
もしも、会社から「配偶者控除等申告書」に、記入漏れを指摘されたならば、「記入漏れではなく『専従者給与』を得ているため、配偶者控除等を受けられないため『記入できない』」と伝えるとよろしいかと思います。
本投稿は、2024年04月30日 15時54分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。