未払い残業代支払いに伴う源泉徴収について
過去3年分の未払い残業代が,昨年12月に支払われました。各年通常の収入の3割程度と,高額です。確定申告をするため,修正された源泉徴収票が3年分発行されました。収入は未払い残業代を加えた額になっていますが,源泉徴収額も社会保険料も修正前の額と同一でした。つまり,会社は源泉徴収も社会保険料も修正後には払っていないことになります。確定申告のe-taxで修正の計算をしましたが,とんでもない金額になり,未払い残業代の3分の1以上を税金として納める計算になります。未払い残業代は,過去に支払われるべき給与の一部だと思うのですが,会社は源泉徴収も社会保険料も支払わないことができるのでしょうか。
税理士の回答

石割由紀人
未払い残業代は過去に支払われるべき給与の一部に該当し、給与所得として所得税の課税対象となります。会社は未払い残業代を支払う際に、その金額を通常の給与と同様の税務処理を行う必要があります。具体的には、源泉所得税を徴収して支払うことが求められます。
1. 所得税の取扱い: 未払い残業代が支給された場合、その金額は給与所得として所得税の対象になります。未払い残業代は本来支払われるべき過去の給与分であるため、支払われた年ではなく本来支払われるべきであった年に遡って修正申告を行う必要があります。
2. 社会保険料の取扱い: 社会保険料も未払い残業代を含めた給与総額に基づいて計算されるべきです。過去にさかのぼった給与の修正が必要となります。
3. 修正申告の必要性: 年末調整で未払い分が反映されていないため、確定申告を通じて過去の給与に基づいた所得税の修正申告が必要です。この際、税額が増える可能性が高いため、未払い残業代の3分の1以上が税金で控除されることもあります。
したがって、会社としては源泉徴収や社会保険料の再計算が必要であり、それを怠ることはできません。
早速のご返答ありがとうございます。もう一度会社に確認してみることにします。
本投稿は、2025年01月06日 19時26分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。