贈与契約書のPDFまたは写真の有効性
万が一に贈与契約書の紙を紛失した場合に備えて、契約書をPDFまたは写真でも保存することを考えています。
贈与契約書は紙のみ有効で、PDFまたは写真のみでは、贈与の証明とならないでしょうか。。
もし証明となる場合、PDFと写真のどちらが良いでしょうか。
税理士の回答

小川真文
贈与契約において贈与契約書の作成は必須ではなく、贈与契約書を作成した場合にも贈与契約書の保存期間や保管方法に特に決まりはありません。一般の個人間で贈与契約を結ぶ場合として多いのが、生前贈与として非課税の範囲内で贈与をするケースです。この場合には贈与契約書は生前に正しく贈与契約が結ばれ、非課税の範囲であったことを示す重要な証拠となります。相続税の調査の段階で税務署から指摘を受けるということも多いですので非課税の範囲で正しく生前贈与が行われたことを示すために贈与契約書を残しておくことはとても重要です。
この贈与契約書の保管は必ず原本を保管するべきと考えます。税務書類等の保管についてスキャナ保存が認められていますが、贈与契約書については作成義務および保管義務そのものがなく、相続税・贈与税についてはこの制度の対象にはなっていませんので承認を得ることはできません。ですから紙媒体での保存が必須とされます。
ですが万一紛失した場合や、経年により不鮮明になってしまったときのためにPDF等によるスキャンデータも保管しておくのも良いと思います。
贈与契約書の原本を保管しておくことはとても重要なことですので、貸金庫や自宅の金庫、その他大切なものを保管しておく場所で大切に保管しておくことをお勧めします。

小川真文
なおどうしても贈与契約書の紛失や破損が心配であれば、公証役場で公正証書にしてもらうこともご検討ください。(費用がかかりますが)
ご回答ありがとうございました。
本投稿は、2024年06月23日 20時18分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。