親の土地で家を建て替える場合の土地の贈与
親が住んでいる土地に、家を建て替えて同居する予定です。
自分の名義でローンを組みます。
来年の3月頃に入居予定です。
この建て替えに合わせて、土地を贈与してもらい、名義を自分に変える予定です。
また相続時精算課税を使うのが良いと考えています。
この場合、名義変更はどのタイミングでするのが良いのでしょうか?
あと相続時精算課税を使うに当たり、何か書類等は必要でしょうか?
また兄弟がいますが、自分が土地を贈与されるのには依存無しとなっています。
これに関しても、書類等を残すのが良いのでしょうか?
税理士の回答
居住用の土地を生前に贈与とのことですが、
税務的な観点からは一般的にはあまり合理的でない結果になることが多いのでご注意ください。
なぜかと申しますと、一定の居住用宅地を「相続」した場合には「小規模宅地等の特例」が適用でき、土地の評価が「80%減」になります。
生前贈与(相続時精算課税を含む)の場合は、この「小規模宅地等の特例」を適用できません。
したがって、この特例を利用するよりも強いインセンティブ(ローン借入に贈与が必須など)がない限り、居住用宅地の生前贈与はおすすめできないという次第です。
「小規模宅地等の特例」が適用できない場合はご家族全員の相続税、つまり兄弟の方の税額にも大きく影響してくることになりますので、後々のトラブルのタネにもなりかねません。
生前贈与がいいか、相続まで待った方がいいかという質問はその他の財産の状況によっても答えの変わるものですので、一度将来の相続財産シュミレーションなどを依頼されるのがよろしいかと思います。
名義変更は、仮にローン担保ということであればそれ以前ということになりますが、その他には特に制約条件はございません。
なお、相続時精算課税を利用される場合には、贈与税の期限内申告書に、相続時精算課税について明細書と土地の登記簿謄本を添付すれば通常問題ないかとは思われます。
実際に申告される際に税務署等にご確認いただきますようお願いいたします。
ご兄弟様とのバランスという面では、例えば「当該宅地については将来の遺産分割の計算から除外する」などの取り決めを事前にするケースもありますが、ご家族によってケースバイケースですので十分に話し合いの上、必要な場合は書面に残すことも考えられます。
以上、簡単ですがご参考になれば幸いです。
質問に回答いただき、ありがとうございました
本投稿は、2015年07月30日 09時20分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。