養育費一括受け取りの贈与税対策
只今、離婚調停中で、相手(夫)が誠意ないので、弁護士と相談し一括受け取り(1200万円程度見込み)を予定してます。 一部情報では贈与税かかると言う問題がある様ですので、一括信託銀行に預け毎月受け取り取り(じぶん年金と言う様な商品が有るようです。この方法で贈与税回避出来るのでしょうか?一時金を受領段階で贈与税の対象になる心配もあります。 他に良い方法有りましたら合わせてお教えください。
税理士の回答
参考として記載した国税庁HPに贈与税がかからない場合として、扶養義務者からの生活費や教育費についての記載があります。
「夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの
ここでいう生活費は、その人にとって通常の日常生活に必要な費用をいい、また、教育費とは、学費や教材費、文具費などをいいます。
なお、贈与税がかからない財産は、生活費や教育費として必要な都度直接これらに充てるためのものに限られます。したがって、生活費や教育費の名目で贈与を受けた場合であっても、それを預金したり株式や不動産などの買入資金に充てている場合には贈与税がかかることになります。」
この文章を読む限り、養育費の一括受け取りは贈与税の対象になりそうです。
贈与税の対象から外すために2案書いておきます。
1.信託契約(家族信託)の利用
お書きになっているじぶん信託は自分の財産を信託するものですから、一括で受け取った時点で贈与になることに変わりはありません。ご主人の財産のまま信託契約を組む必要があります。いわゆる養育信託ですが、信託銀行では教育資金信託は盛んに取り扱っていますが、養育信託を扱っているところは少ないのではないかと思います。もともと信託銀行の手数料は高いですし、そもそも取り扱っていないとすれば、自分で養育信託を組成するしかありません。養育費の支払義務者であるご主人を委託者、弁護士や親族で信用のおける第三者や親権者である母親を受託者、子供を受益者とする信託契約を結んでおけば、一括で受け取った財産の名義が受託者の名義に変わったとしても実質的な所有者はご主人のままですので、贈与の問題をクリアすることができます。
2.財産分与
ご主人が養育費の一括支払いに応じることが前提ですが、財産分与を増額するという考え方もありそうです。
参考:国税庁タックスアンサー No.4405 贈与税がかからない場合
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4405.htm
早速のご回答ありがとうございます。
養育費の支払義務者であるご主人を委託者、弁護士や親族で信用のおける第三者や親権者である母親を受託者、子供を受益者とする信託契約を結んでおけば、一括で受け取った財産の名義が受託者の名義に変わったとしても実質的な所有者はご主人のままですので、贈与の問題をクリアすることができます。 とご提案頂きましたが、個人間でこの様な信託契約は可能なのでしょうか? 具体的な運用方法が理解出来ないのですが。 例えば夫名義の通帳に全額入金し、受託者がその通帳預かり毎月一定額を受益者の口座に振り込むとか‥ の運用方式になりますか?
具体的な契約については、経験のある弁護士や税理士にお尋ねいただければと思います。
また家族信託で検索していただけるとネット上に多くの情報があります。2007年に信託法が改正され、従来の商事信託だけではなく家族間での信託のような民事信託が可能となりました。
運用のイメージは、ご想定通りです。受託者である第三者か奥様名義の通帳に振り込んでいただく。受託者がその月の養育費相当額を受益者の口座に移し替え養育に充当する、といった塩梅です。
預金の名義はご主人から弁護士さんや奥様の名義に変わります。これだけでと贈与になりますので、信託契約を公正証書で作っておくことによって、預金の所有者が変わっていないことを明らかにできます。
信託契約により実質的な所有者と名義を分けることができます。実質的な所有者はご主人だけど名義は奥様といったことが可能になります。
ご多忙のところ、いろいろと詳細にわたるご説明頂き有りがとう御座いました。システム理解出来ました。詳細は担当弁護士に相談させて頂きます。
本投稿は、2018年09月09日 11時14分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。