不動産の法定相続分の権利に贈与税は発生するのでしょうか?
今年2月に母が亡くなりました。3月に私の兄弟と話し合い「母の財産全てを私が相続する」という遺産分割協議書を作成して、母名義の不動産を名義変更しました。
ご相談申し上げたいのは、数年前に亡くなった父名義の土地の相続についてです。
4月に兄弟で話し合い、弟が相続することになりました。
まだ、遺産分割協議書は作成してません。
3月の、母の財産全てを私が相続するという内容の遺産分割協議書を作ったことで、
私の相続分に、父名義の土地の母の権利(法定相続分)が入ってきますか?
今回、弟が父名義の土地を相続することで、弟に贈与税(私が母の権利分を弟に贈与したという)が発生するのでしょうか?
税理士の回答
父親の相続について、すべて弟が相続する遺産分割協議をした場合には、母親は、父親からは、何も相続しないことになります。
母親の相続は、父親の財産を含まず、ご質問者が相続する事になります。
父親の財産について、遺産分割協議書を作成する場合、弟がすべて相続をするということを記載すれば、問題ありません。
相談者様が心配しているのは、父親の財産における母親の法定相続分がどうなるかということだと思いますが、父親の財産について未分割の状態ならば、母親に法定相続分があるということになりますが、弟がすべて相続するということを記載した遺産分割協議書を作成すれば、母親の持つ法定相続分はなくなります。
今回、母親の財産を分割する際、相談者様がすべて相続するということになったとき、他の兄弟から法定相続分の贈与を受けたということにはならないのと一緒です。
母親の遺産に父親の遺産にかかる母親の相続分を含めてあなたが相続するという分割協議が成立しているということでなければ、父親の遺産に関する分割協議が成立していますので、弟さんに対する贈与にはなりません。なお、父親の遺産にかかる分割協議書を作成しないと、土地の相続登記など遺産の相続手続きに困ることになります。
先生方、ご回答いただき、ありがとうございます。
質問に補足をさせて下さい。
父には、父名義の不動産が2つあり(仮にABとします)Aに関して、上記の「母の財産全て私が相続する」という内容の遺産分割協議と同日に、「父名義のAについては私が相続する」という内容の遺産分割協議書も作成しました。
Aについても、私への名義変更はすんでおります。
すべてではなく、「不動産Bについて、弟が相続する」という内容の遺産分割協議書では、母の法定相続分はなくならないでしょうか?
父親の遺産がABの不動産のみであれば、母親の相続する財産はないということになるでしょうが、AB以外の財産が存在する場合には、それらの財産について母親のみならず他の相続人の相続分もあることになるでしょう。
本投稿は、2019年05月04日 00時34分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。