遺言が無効になった後の相続税など
5年ほど前に親が他界→遺言が残されており、
2つの収益物件AとBのうち1つ(B)を相続しました。
ローンも全額支払っていました。
しかし、親の他界後に間もなく裁判が始まり、4年かかってこの遺言は無効になりました。
私は、Bの相続登記を行っていない状態で、ローンや固定資産税だけ払い続けていましたが、具体的に相続税などはどのように申告したらよいのでしょうか。
なお、最初の年は一旦青色申告をしたものの、実際翌年からの相続の状態も分からなくなり(遺言が無効であると、一審の段階から判決が出た)、また家賃収益もほとんどローンに消えており、不動産所得と言われるものは皆無かマイナスになっておりました。
遺言が無効と確定てからは、法定相続ということで分割協議中ですが、今後はどのタイミングで税金の申告や相続税を考えたら良いのでしょうか?
現在も調停中ですので、まだ誰が何を相続するかなどは決まっておりません。
しかしながら、自分の生活からは、ここ数年毎月多額のローンや相続物件保全のための経費も発生しており、なんとか少しでも節税ができればとも思うのですが、タイミングが分かりません。
故人をしのぶまもなく日々の心配が増えております。
アドバイスを頂ける先生がおられましたら、ぜひよろしくお願いいたします。
税理士の回答
相続税申告が必要ならば、相続開始後10か月以内に申告納税が必要なのはご存知ですか。
この相続の相続税申告を期限内にしていないのであれば、本来は、期限内に遺言書にしたがって申告をすべきでした。
まだ相続税申告は時効になっていないようですので、遺言が無効になった現時点では未分割として法定相続分で申告すべきと思われます。

増井誠剛
たいへんご心労の多いご状況と拝察いたします。
結論から申し上げますと、遺言が無効となり法定相続で協議中の場合、相続税の申告義務は「誰がどの財産を取得したか」が確定しない限り、本来の確定申告が困難です。ただし、申告期限を超える可能性がある場合は、状況に応じて「更正の請求」や「修正申告」で調整することが一般的です。
また、収益物件の維持費やローン支払分の扱いは、分割協議成立後に他の相続人と精算交渉する余地があります。専門家を交え、支出分の立証と法的整理を進めつつ、適時相談されることを強くお勧めします。
先生方お忙しい中、貴重なアドバイスを頂きましてありがとうございます。今後の参考にさせていただきます。
本投稿は、2025年07月01日 17時14分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。