相続税申告を兄と自分で別の税理士に依頼する点
父が亡くなり、兄と私の2人が相続します。
父は生前に、公正証書遺言を残し、遺言執行者の司法書士を指名しています。また、その司法書士の紹介の税理士に相続税申告を依頼しており、兄もその税理士にするそうです。
しかし、父の指名した税理士は相続税申告を殆どしたことがないらしく、また、報酬の見積もりもないことから、追徴課税が来るリスクや高額な税理士報酬の請求が来るのが不安です。そのため相続専門の別の税理士に自分は依頼するつもりです。
ただ、遺言執行者の司法書士さんは「お父さんが税理士を指名しているのだから、別で税理士は絶対にできない」の一点張りで、別で税理士を自分が依頼したら、トラブルになりそうです。
質問事項
・相続人ごとに別の税理士を立てる場合、問題はあるでしょうか?
・問題があるとすれば、具体的には何が考えられますか?
税理士の回答
(詳細は分かりかねますので予めご了承いただいたうえ、簡潔に回答をさせていただきます。)
相続税申告は単独で申告することも可能です。
(相続税法27条5項において「共同して申告することができる」となっております)
なお、内容の違う申告書が提出されれば、税務調査となる可能性が高いと思われます。
以上、ご参考願います。宜しくお願い致します。

司法書士さんがおっしゃる「別の税理士は絶対にできない」ということはありません。別々に申告することは可能です。
ただし、相続税の計算はお父様の財産を全て把握したうえで、一家で納める「相続税の総額」を一旦計算し、その総額を各相続人が取得した財産の割合で負担することになります。
従って、相続人が別々に申告する場合でも相続税の総額までは一致するように協力する必要があります。そこが異なった形で別々の申告書が提出されますと、税務調査の対象となる可能性が高まりますのでご留意ください。
宜しくお願いします。
先生方、ありがとうございました。
本投稿は、2017年01月10日 11時51分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。