簡易課税で消費税の修正申告 法人税の更正の請求は必要?
当社は、税込方式で消費税は簡易課税を選択しております。
未払消費税は毎年の決算修正で未払計上(消費税の計上時期の特例を採用)しています。
今回、消費税の簡易課税の計算が間違っていたため、前年と前々年の消費税の修正申告を行いました。
それは良いのですが、法人税の方で、その未払消費税分の金額は課税所得金額の減額となるため、それぞれの年度で更正の請求をしました。
そうしたところ税務署から連絡があり、消費税は納付した時期(申告書を提出した時)に計上するのが原則なので、その修正分は納付した当期の費用にするべきで、更正の請求は必要ないと言われました。
消費税の計上時期の特例を適用していても、決算時に未払計上していない不足部分は特例を使えないということでしょうか?
消費税の計上時期の特例の要件がイマイチわかりません。
税理士さんに確認しても、特例の要件にもある未払計上はしているし、その訂正なので更正の請求も出せるのではないかとも言っています。
解釈の違いだと思いますが…。
結局、どちらが正しいのでしょうか?
当社は、どちらでも問題は無いので、税務署の言う通り更正の請求は取下げる予定です。
税理士の回答
【結論】
税込経理方式の場合、今回の修正申告による消費税の追加納付額は、原則として、消費税の修正申告書を提出した日の属する事業年度の損金となります。したがって、追加額を前年・前々年の確定決算で未払計上していなかったのであれば、税務署の説明どおり、法人税の更正の請求を取り下げる処理が妥当と考えられます。
【法的根拠】
国税庁の法人税個別通達「消費税法等の施行に伴う法人税の取扱いについて」7項では、税込経理方式を採用する法人の納付すべき消費税等は、納税申告書に記載された税額については、その申告書を提出した日の属する事業年度の損金に算入するとされています。
一方、申告期限がまだ到来していない消費税申告書に記載すべき税額を、決算で損金経理により未払金として計上した場合は、その「未払計上した金額」について、決算事業年度の損金に算入できるという例外があります。
【本件への当てはめ】
この例外は、未払消費税という勘定科目を使用していれば追加額もすべて対象になる、というものではありません。対象となるのは、当初の確定決算で実際に損金経理し、未払計上した金額です。
そのため、当初計算した消費税額だけを未払計上し、簡易課税の計算誤りによる不足額を計上していなかった場合、その不足額は過年度の損金にはなりません。自主的な修正申告による追加額は、実際の納付日ではなく、修正申告書を提出した日の属する事業年度に「租税公課/未払金」などとして処理します。
ただし、当初の確定決算で今回の追加額まで含めた未払消費税を実際に計上済みで、消費税申告書の記載だけが誤っていた場合は結論が変わる可能性があります。確定決算書の未払消費税額、決算仕訳及び当初の消費税申告書の金額を照合して判断してください。
本投稿は、2026年08月05日 14時45分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







