変動所得の収入と経費について
漫画家の変動所得について教えてください。
変動所得の対象の収入は以下で合っているでしょうか?
対象・・・原稿料、印税(単行本/電子出版/キャラクタ使用料)、イラスト(販促用)
対象外・・・専属契約金、連載準備金
基本的には対象となる収入がほとんどだと思うのですが、実際に漫画家の変動収入で対象外とされた事例があれば教えてください。
それから経費についてですが、対象/対象外の収入の金額比で計上すればいいのでしょうか?それとも原稿料やイラスト制作など実作業が発生する収入に対して経費を計上することになるのでしょうか?
またこれらを計算して平均課税を申告する場合、「変動所得・臨時所得の平均課税の計算書」以外に収入内訳を説明するような書類を添付する必要があるのでしょうか?
税理士の回答

ご質問ありがとうございます。
変動所得・臨時所得の平均課税をご検討されているかと存じます。
変動所得としては、原稿の報酬に係る所得、著作権の使用料に係る所得(所得税法施行令7の2)があたります。
また、臨時所得としては、プロ野球選手や、その他一定の者に専属して役務の提供をする者が、3年以上の期間、当該一定の者のために役務を提供し、又はそれ以外の者のために役務を提供しないことを約することにより一時に受ける契約金で、その金額がその契約による役務の提供に対する報酬の年額の2倍に相当する金額以上であるものに係る所得(所得税法施行令8)があたります。
ということで、専属契約金については、変動所得でなくとも、臨時所得に該当し、平均課税を適用できる可能性があります。イラスト(販促用)や連載準備金については、その内容によるかと存じますので、ご担当の税理士様などにご確認いただければと思います。
提出書類は「変動所得・臨時所得の平均課税の計算書」でよいですが、税務署より求められる場合に備え、実際の計算をした資料を提出できるように準備をしておくことが無難かと存じます。
ご参考:税理士ドットコム:確定申告
https://www.zeiri4.com/c_5/h_62/
この回答が少しでもお役に立てば幸いです。
ご回答ありがとうございます。やはり個人での申告は難しそうですね。
もしよろしければ経費の計上のしかたについても教えてください。
また、税務署から説明を求められたり調査が入るようなケースは多いのでしょうか?

早速のお返事ありがとうございます。回答遅くなりました。
変動所得、臨時所得にかかる経費の計算ですが、ざっくり言うと、わかるものは紐付けて、わからないものは按分計算します。
税務調査は、変動所得だから多い、というものではなく、所得や税金の金額などの指標で総合的に判断していると思われます。
ご不明点あれば、またお気軽にお問い合わせ下さい。
【ご参考 国税庁サイトより】
(1) 事業所得や雑所得のうち変動所得とそれ以外の所得とがある場合には、それらの事業所得や雑所得の必要経費は、変動所得の収入金額に対応する部分とそれ以外の部分とに区分して計算します。
なお、それぞれの収入金額に対応する部分の金額が個別に計算できない必要経費については、その必要経費の種類や性質に応じ、収入金額の比や従事割合、使用割合その他適切な基準によってあん分します。
(2) 臨時所得の収入金額に関連する費用、例えば、専属契約を締結するために要した契約書の作成費用などは、臨時所得の必要経費として計算します。
(3) 青色申告特別控除額は、変動所得や臨時所得と、これらの所得以外の所得の金額との比によってあん分します。
早々にご回答頂き、ありがとうございました。
申告の期限まではまだ余裕がありそうなので、もう少し考えてみます。

ご確認ありがとうございます。
ご不明点あれば、またご質問いただければと思います。税理士が入ることで、税務調査を回避しやすくする書面添付という方法もありますので、いろいろな先生にご確認いただき、十分にご検討くださいませ。
少しでもお役に立てば幸いです。
本投稿は、2018年06月10日 19時01分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。