受注先請求締め日の関係により、売上計上月をどちらにしたらいいか。
売上計上月をどちらの月にしたらいいかご教示ください。
自動車用試験装置メーカー(受注先)からの依頼で点検業務を行っています。
1回の依頼は1週間単位(泊り込み出張)が多く、実働時間の結果を集計し売上げ→請求します。
受注先の取引条件は25日締め→翌20日払
当社の月次売上は1日~末日。決算月は3月。
作業が締め日以降になる場合や、締め日および月を跨ぐ場合は、売上を翌月に計上しています。
理想(原則)は跨いだ案件の売上を日ごとに分解し、該当月で売上げることと思いますが、売上の分解作業が煩雑で現実的ではありません。
※ただ決算月に限り、分解作業をしています。
顧問税理士事務所もこの処理で問題ないと言っておりました。
今回の相談は、作業が締め日を跨いだ訳ではなく、請求処理が間に合わず締め日を跨いだケースです。
具体的には以下です。
作業 5月18日~5月22日
上記作業の売上集計 5月25日
請求書の発行 早くとも5月29日 この時点で先方の締め日に間に合いません。
この場合の売上月をどうすべきか悩んでいます。(5月 or 6月 or どちらでもいい)
受注先は柔軟に対応してくれるお会社様で、区切りが悪い場合は、少しくらい請求が遅れても当月に入れてくれたりしますので、こちらもその場合は当月売上とします。
しかし今回はさすがに無理で、蛇足ながら受注先の売上検収も6月らしいです。
(お金の流れ 自動車メーカー → 受注先 → 当社)
どの月で売上げるべきか、ご教示いただけましたら幸いです。
顧問税理士に聞けば早いのですが、以下の理由があり聞きたくありません。
顧問税理士事務所は昨年11月に担当が変わってから 定期訪問も月次のチェックもせず、(加えて連絡もなく)確定申告前の今になりバタバタとチェックしている状況です。
ただ、毎月5万の請求書だけはしっかり送付してきます。
返金のうえ、担当を変えてもらうか顧問先を変えようと考えております。
愚問で恐縮ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
税理士の回答

まず一般論として、売上高や費用の計上については、毎期継続して同様のルールに従って処理を行う必要があります。計上時期を勝手に変えることは、会計における典型的な利益操作の手法です(もちろん本件はそのような意図は無いと理解しています)。
この点、貴社の売上高の計上ルールは、「月間の実績稼働時間」を基準に計上していると理解しました。そのため、原則的には5月の売上高として処理すべきと考えます(実務上は、貴社のように締め日が異なることにより、貴社で認識している債権と先方で認識している債務に差異が生じることは多々ございます)。
一方で、決算月以外はある程度簡便的な処理を行い、翌月あるいは決算月で修正するという実務も多く見受けられます。そのため、3月決算である貴社においては、例えば「本件売上を翌月売上にしても月次損益を大きく歪めない」とか「手続き上6月売上のほうが楽」といった状況であれば今回は6月売上にしてしまっても問題ないかと思います。
いずれにせよ、決算月では適切な処理を行う必要があるかと思いますので、今後の参考になれば幸いです。
愚問にもかかわらず、ご教示いただきまして、誠にありがとうございました。
とても分かり易いご説明でした。
原則5月計上ではあるものの、決算月以外は簡便的な処理により翌月計上でも構わない。
ただし、決算月では然るべき処理を行う。ということかと思います。
今回は極力5月計上を試みて、作業が煩雑(財務ソフトの売掛管理も矛盾が出るようです)になるようでしたら、6月計上にしようと思います。
(全ての取引先が月末締めで請求書発行までに猶予期間があれば何の問題もないのですが・・・)
お忙しい中、ご丁寧にご教示いただきまして、誠にありがとうございました。
本投稿は、2020年05月29日 12時34分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。