取締役として、粉飾決算を知り得た後に調べる内容・方法について
小さな同族会社の取締役として働いています。亡父から代表取締役を引き継いでいる兄弟から、好調であったはずの経営状況が赤字決算になり、多大な借入金をしたために経営が急遽苦しくなったことを、昨年末知らされました。半年を過ぎ、今回更に、粉飾決算で同額程の借入金も有ると告げられました。兄弟の妻は経理を担当していますが、辞めた税理士に騙されたと言います。私は取締役ですが、私への兄弟夫婦の認識と扱いは従業員であり、これまで経営の内情を、兄弟夫婦は一切見せることを拒み続けてきました。昨年末の赤字決算書を初めて出させることができましたが、粉飾決算までしていたことは驚愕です。決算書には、税理士法人から少額の賠償金が雑収入に有りましたが、未だ同じ税理士法人と顧問関係なのも解せません。粉飾決算の期間、理由、内情等を全て把握して、正常な経営に戻すために取締役として取り組むには、どのような書類を会社から提出させればよろしいでしょうか?
税理士の回答

菊地正志
どの部分を粉飾しているかによりますが、まずは預貯金通帳を出させることです。紛失していても銀行に言えば有料で再発行してくれます。
その中で大きな金額の動きがあるところが粉飾のおそれがあるところなので、帳簿と照らし合わせてその金額が何なのか確認するとともに入金の理由がわかる資料の提出を探すなどして、不自然な部分を突き詰めていくことが一般的です。
菊地先生、ご回答をいただき有難うございます。
昨年終了した大きな契約が、無理な値引きで請け負ったことや資材高騰の結果、多大な赤字となり借り入れをした、という先も伝えられず。続いて粉飾決算のために更に借り入れをしていることで返済が巨額だ、大変なんだと言うばかりです。
粉飾決算で借り入れが必要になる理由、粉飾が銀行に知られているのか、帳簿と決算書、通帳、全てのすり合わせが辻褄合わなくなり、関係先への支払がまわらなくなってのことなのか、行動が全く分からないことばかりだというのに、高額な仕事を取れ、売り上げが必要なんだ、の一点張りです。
税理士事務所から賠償金として入金されていることは、更にきちんと責任を追及できると思うのですがそれもせずに顧問関係なままなのは、経営者として兄弟夫婦も粉飾決算を了承済みだったと考えてよろしいでしょうか。辞めた税理士の方が単独で粉飾決算する理由は無いと思うのです。
ともかく、菊地先生のご助言通りに、全ての通帳を提出してもらい、帳簿と照らし合わせます。
今まで長年一度も開示してくれたことがないので、頑なに拒むことは想像できますが、取締役としての権限で要求いたします。

菊地正志
ご返信いただきありがとうございます。
またお気軽にご相談ください。
本投稿は、2024年07月17日 08時41分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。