委託販売の仕訳について
委託販売で服販売をしています。
お客さんが買った時に売掛金/売上で、翌月の取引先への支払い時は仕入で計上していますが、正しいのでしょうか?正しい仕訳等があれば、教えていただきたいです。
税理士の回答

委託販売の場合、仕訳の方法は「販売側(受託者)」か「委託者(あなた)」かによって異なります。
あなたが委託者(服の所有者)として販売を委託し、売上が発生したときの仕訳を考えます。
1. 販売時の仕訳(売上計上)
お客さんが服を購入した時点で、あなたにとって売上が確定します。
(委託販売先が代金を回収し、後日あなたに送金する場合)
お客さんが商品を購入したタイミングでは、以下の仕訳を行います。
借方:売掛金(または受取手数料控除後の金額)XXX / 貸方:売上 XXX
(例:10,000円の商品が売れた場合)
借方 売掛金 10,000円 / 貸方 売上 10,000円
2. 委託先から送金があったとき
委託販売先(取引先)から実際に売上が振り込まれたとき、手数料が差し引かれている場合があります。
(手数料がある場合)
借方:普通預金(受取額)XXX
借方:支払手数料(販売手数料)XXX / 貸方:売掛金 XXX
(例:10,000円の売上に対し、販売手数料500円が差し引かれ、9,500円振り込まれた場合)
借方 普通預金 9,500円 / 貸方 売掛金 10,000円
借方 支払手数料 500円
3. 委託販売先へ仕入代金を支払う時
委託販売では、売れた商品に対して取引先へ支払いをするため、売上原価(仕入)として計上します。
借方:仕入 XXX / 貸方:買掛金または現金 XXX
(例:服の仕入原価が6,000円の場合)
借方 仕入 6,000円 / 貸方 買掛金 6,000円(支払い時に現金や振込)
仕訳の流れまとめ
1. 販売時(売上計上)
売掛金 / 売上
2. 入金時(振込額と手数料の処理)
普通預金, 支払手数料 / 売掛金
3. 仕入代金支払い時(売上原価の計上)
仕入 / 買掛金(or 現金)
現在の処理と比較
現在の処理
- 売掛金 / 売上(これは正しい)
- 翌月の取引先への支払いを仕入で計上(正しいが、「買掛金 / 仕入」で計上し、支払時に「買掛金 / 現金」等にするとより明確)
修正点
- 売掛金を計上した時点で売上を確定させるのはOK
- 取引先への支払いを「仕入」として計上するのもOK
- 取引先からの振込時、手数料がある場合は「支払手数料」を別途計上するとより正確
現在の方法でも大きく間違ってはいませんが、「買掛金」を使うとより会計的に分かりやすくなります。
本投稿は、2025年02月11日 01時57分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。