修正申告に関して
例えば、前々期売上漏れで修正申告書をした場合、前期も修正申告書も提出しないといけないでしょうか。(別表5-1と繰越欠損金の金額が変わるため)
税理士の回答

土師弘之
国税通則法第19条(修正申告)では、「先の納税申告書に記載した純損失等の金額が過大であるとき」は修正申告の要件に該当すると規定されています。この「純損失等の金額」とは「法人税法に規定する欠損金額でその事業年度以前において生じたもののうち、同法の規定により翌事業年度以後の事業年度分の所得の金額の計算上順次繰り越して控除し、又は前事業年度以前の事業年度分の所得に係る還付金の額の計算の基礎とすることができるもの」(同法第2条第6項ハ)と規定されていますので、翌期繰越欠損金が変わるだけの修正申告も必要になります。
修正申告の要件は決まっております(国税通則法19)。
お尋ねのように、前々期の売上が過少であった場合、その結果翌期へ繰り越す欠損金が過大であることにより、修正申告を行うことになります(国税通則法19①二)。そして前期も引き続き、翌期へ繰り越す欠損金が過大であれば修正申告を行うことになります。
一方で、期限切れ欠損金があることなどにより、翌期へ繰り越す欠損金が過少ではない場合には、修正申告もできませんし、更正の請求もできません。
別表5(1)の違算は、修正申告の要件に満たないので、修正申告と合わせて補正するのでなければ、差替え依頼という形でメモ等を添えて送付すれば済みます。
本投稿は、2025年09月15日 14時24分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。