非経常的利益?
不動産賃貸業をしてます。
契約期間以内の退去をした者から、預かってる保証金を違約金として返還しなかった場合のこの違約金は、取引相場のない株式の評価において、非経常的利益なのかそれとも直前期末以前1年間の取引金額になるのか教えてください。
税理士の回答
「経常的な利益」か「非経常的な利益」のいずれに該当するかは、明確な定義はなく、評価会社の事業の内容、その利益の発生原因、その発生原因たる行為の反復継続性又は臨時偶発性等を考慮し、個別に判定するものになります。
実務的には、毎期継続して計上されるか否かで判断するものと考えます。滅多にないものであれば非経常的利益になりますし、毎期継続的に発生するものであれば、経常的な利益になるものと思われます。
ご回答ありがとうございます。
毎期発生はしませんが、3年に一度発生する程度です。
毎期発生しないから、非経常的と考えて問題ないですか?
不動産賃貸業に関わるものと考えたら、判断が難しくて。
ご連絡ありがとうございます。
確かに難しい問題ですね。
株式評価の計算上、非経常的な利益の金額を控除する趣旨は、類似業種比準方式における比準要素として、臨時偶発的に生じた収益力を排除し、その営む事業に基づく経常的な収益力を株式の価額に反映させるためとされています。
そして、勘定科目などの形式的な基準で判断するのではなく、評価会社の事業の内容、その利益の発生原因、その発生原因たる行為の反復継続性や臨時偶発性等を考慮して判断すべきとされています。
ご相談のケースを考えた場合、確かに臨時的な違約金ではありますが、その発生原因は契約期間内の一方的な退去によるもののようですので、仮にそのまま入居が継続していたとすれば家賃収入として受け取れていたものであり、その穴埋めとして違約金名目で発生したものとも考えられます。
そう考えますと、本件違約金が本業に関連しない臨時偶発的なものとは言い切れませんので、株式評価(類似業種比準方式)上の非経常的な利益とするのは難しいのではないかと思われます。
わかりやすくご説明していただきありがとうございます。先生のご説明で理解して納得出来ました。
大変勉強になりました!
本投稿は、2019年06月27日 21時52分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。