簡単に作った(人件費10万円未満で資産計上の必要がない)自社開発ソフトウェアを経理上どう処理するか
社内で利用するソフトウェアを自社の社員のみで自社開発しています。
といっても、3時間や2日ほどで簡単に開発できるエクセルのマクロやWEBシステムといったものとなり、
人件費など掛かる開発費は10万円未満となるものです。
そのため、資産計上する必要はない認識ですが、以下質問があります。
・質問
1、この場合自社の社員の給与などから人件費を算出し、
時給×単価(15時間で時給3000円とした場合、45000円)で算出した原価を「消耗品費」として全額損金処理しないといけないのでしょうか?
資産とならない10万円未満でも、「消耗品費」ではなく、「研究開発費」を使うのでしょうか?
2、
10万円未満の資産計上の必要がない自社開発のソフトウェアでも、税務上、資産計上を行う必要があるのでしょうか?(法人税の別表4の処理が必要など)
3、
もし「消耗品費」としてよい場合、毎年バグ修正やほんの少しの機能改善を行いますが、
その修正に対する1時間程度の人件費は何かの科目を使って、全額損金処理しないといけないのでしょうか?
税理士の回答

1.研究開発費として計上できる物は、『自社利用のソフトウエアについては、その利用により将来の収益獲得又は費用削減にならないことが明らかであるものに限ります』とされています。
社内の効率化のために利用するようなソフトウエアであれば、消耗品費になると思われます。また、10万円未満で資産計上する必要がないのであれば、人件費から、消耗品費に振り替える必要もありません。
2.10万円未満であれば、資産計上する必要がなく、全額経費計上で問題ありません。
3.人件費ではなく、消耗品費に計上した場合でも、1時間程度の作業であれば、人件費から消耗品費に振り替える必要はないと思います。また、いずれにせよ、全額損金計上となります。
ご回答誠にありがとうございます。
以下確認させてください。
1.>10万円未満で資産計上する必要がないのであれば、人件費から、消耗品費に振り替える必要もありません。
→とのことですが、何も仕訳をする必要がないということでしょうか?
>2.10万円未満であれば、資産計上する必要がなく、全額経費計上で問題ありません。
全額経費計上が必要(仕訳が必要)なのでしょうか?
→もし借方を消耗品費とした場合、貸方は何を使用するのがよいのでしょうか?
消耗品費 45000円 / ??? 45000円
>3.人件費ではなく、消耗品費に計上した場合でも、1時間程度の作業であれば、人件費から消耗品費に振り替える必要はないと思います。また、いずれにせよ、全額損金計上となります。
→全額損金計上というのは、消耗品費などに振り替えるという認識なのですが、
仕訳をする必要がないのでしょうか?
一般的にちょっとした費用削減になることが明らかな業務効率化のためのツールはどんな会社でも作ると思います。
それをソフトウェアとして無形固定資産扱いはしないものなのでしょうか?
(”費用削減”というのは人件費の削減は関係ないのでしょうか)

1.ソフトウエアとして資産計上するのは、10万円以上のものになります。今回は10万円未満なので、資産計上する必要はなく、全額損金計上となります。 給与手当のままでも損金計上されるため、消耗品費への振り替えが必須ではありません。
給与手当のまま経費計上するのであれば、仕訳は必要ありません。
2.損益計算書上、人件費(給与手当)ではなく、消耗品として計上したい場合は、下記仕訳になります。
消耗品費 / 給与手当 45,000円
3.給与手当でも損金に計上されるので、消耗品費に振替える必然性はないと思います。
ご回答ありがとうございます。
たしかに自社の社員の給与手当として仕分けをしているので、それが損金処理、経費計上になっているので、わざわざ消耗品費に振替える必要はないということですね。
大変助かりました。
本投稿は、2020年08月29日 16時29分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。