住宅手当が課税対象である理由とは?
住宅手当が課税対象である理由とはどのようなものなんでしょうか?
住むために必要な手当から税金を徴収するなんてあんまりだと思うんですが。
税理士の回答
非課税とされているものは、「必ず非課税にしなければならないから」非課税になっているわけではなく、あくまで政策的な配慮によって非課税とされています。
したがって、非課税の規定がないものは、基本的に課税されることが前提です。
また、住宅手当はすべての企業で一律に支給されているわけではない、という点も考慮が必要です。
これに似たものとして通勤手当があります。
通勤手当が非課税とされているのは、従業員への利益というよりも、通勤のために実際にかかった費用を補填する「実費弁償」に近い性質を持つと解釈されているためです。

丸尾和之
住宅手当は、どの会社でも支給されているものでなく、給与の上乗せの位置づけであるため、課税対象となります。

増井誠剛
住宅手当が課税対象とされるのは、その性質が「給与の一部」とみなされるためです。すなわち、会社が従業員に対し現金で住宅手当を支給する場合、用途が住居費に限定されているとはいえ、実質的には自由に使える金銭の給与と同様と扱われます。そのため、所得税法上は給与所得として課税対象となります。一方で、会社が直接借り上げ社宅を提供する場合には、一定の計算式に基づき従業員負担額が相場に比して低い場合にのみ課税され、合理的範囲であれば非課税とされます。したがって「手当」という形をとる限り、給与課税を免れることはできない仕組みになっているのです。
本投稿は、2025年08月31日 17時40分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。