生命保険の名義変更と配当金に係る諸税について
契約者:妻
保険金支払者:妻(すでに全額一括支払い済み)
保険金受取人:夫(私)
という、運用色の強い外貨建て生命保険を契約しています。
この保険は、一定の運用成果が出ると、配当が出る商品で、
当方の契約としては配当が20万円程度/回となります。
現在、妻は私の社保の被扶養者ですが、パート収入もあり、この配当が出ると扶養者資格から外れてしまう可能性が高いため、配当を私が受け取るように契約者変更したいと思っています。
ところが、保険金は全額妻が支払っていることから、いろいろ諸税でややこしいこと(贈与扱いとか)になるかもしれないと感じ、質問させていただきました。
①契約者を私に変更すると、配当金に対する課税はどのようになるでしょうか?
②契約者が私で、途中解約したら課税はどのようになるでしょうか?
③契約者が私で、妻の死亡後、保険金を受取る時には課税はどのようになるでしょうか?
長文、失礼いたします。アドバイスよろしくお願いいたします。
税理士の回答
①生命保険の契約期間中の配当は所得税・住民税が非課税ですので、契約者を変更しても課税はないと思います。
②解約返戻金相当額が奥様からの贈与とみなされ贈与税が課せられます。
③保険金が奥様からの贈与とみなされ贈与税が課せられます。なお、現在の契約のままであれば500万円×法定相続人の数の金額は非課税となり、これを超える金額がみなし相続財産として相続税が課せられます。
現行税制では、生命保険は保険事故が発生した場合に課税関係が生じるので、保険契約者の地位は財産的な価値がないものとして課税は生じないこととなっています。以下の国税庁HPのリンクをご参照ください。
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/sozoku/14/05.htm
現在、妻は私の社保の被扶養者ですが、パート収入もあり、この配当が出ると扶養者資格から外れてしまう可能性が高いため
これは保険会社から言われたのでしょうか?前述の通り一般的に生命保険の契約者配当金は所得に含まれないので、敢えて契約者を変更する必要がないように思います。
生命保険会社にもご確認いただくことをお勧めします。
ご回答、ありがとうございます。
勉強になりました。
社保の被扶養者資格に「一時的な収入(生命保険金による収入など)も算入する」とされているため、保険配当もそれにあたると考えておりました。
「生命保険の契約者配当金は所得に含まれない」とのことを初めて知りましたので、改めて社保に確認してみようと思います。
ありがとうございました。
すみません。社保の被扶養を外れることご懸念ですね。配偶者控除と勘違いしておりました。
税金の考え方は先の回答の通りですが、社会保険と税金は別物です。
生命保険の契約者配当は配偶者控除上の所得には含まれませんが、社会保険上の収入に含まれる可能性もありますので、ご加入の社保にご確認いただいた方がよろしいかと思います。
専門外とはなりますが、運用成果による契約者配当は継続性のある収入には該当しないと思いますので、社会保険の基準となる収入には含まないと考えられます。
ご意見、ありがとうございます。
あらためて、当該生命保険のパンフレットを見てみたところ、
運用成果は、
・契約日から5年以内:20.315% 源泉分離課税
・契約日から5年超:所得税(雑所得)+住民税
と書かれていました。
これは、いわゆる保険配当金ではなく、株などの運用益に近い扱いかと。
だとすると、仮に契約者変更すると贈与対象になると考えるのが妥当でしょうか?
※当収入の算入要否については、社保に改めて確認いたしますが、株の運用益も算入すると言われた経緯があるので、可能性は高いです。
ご記載の文面だけでみれば、契約者配当ではないように思います。そうであれば贈与税の問題が生じる可能性もありますので、運用成果の分配がどのような名目(配当か運用益かなど)なのかをご確認いただいた方がよいと思います。
株式の運用益は社会保険算定上の収入に入りますので、同様のものと看做されれば算入されるかもしれません。
税負担と社会保険料負担の両面でご検討いただく必要があります。
やはりそうなんですね。
確認はするものの、なんとなく名義変更はいろいろリスクが高い気がしてきました。
もう少し勉強します。
ありがとうございました。
本投稿は、2019年06月26日 10時24分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。