登記前の売上の計上について
登記前の売上をどのように処理するのが適切かご教授願います。
登記準備をしていたところ、急な案件が入ってきてしまい、登記をできずに3ヶ月が経過してしまいました。
今月頭に役務提供が終わったのですが、どこに売上をつければ良いのか悩んでおります。
以前個人事業をやっていたこともあり、青色申告は継続していますが開業届けは出しておりません。来月法人登記予定です。
そこで、どのような方法が良いかご意見をいただけないでしょうか。
1.来月設立の法人に計上
2.新規個人事業主として開業届けを提出し計上
3.青色提出済みなので、開業届けは出さずに計上
などを考えたのですが、おそらく2なのかとは考えております。
何卒、ご回答のほど、お願い致します。
税理士の回答

設立準備中の損益につきましては、①新規の法人設立のケースと、②個人事業を引き継いで行われる「法人成り」のケース、とでその考え方が分かれてきます。
前者の①のケースの場合には、設立準備期間中の損益は、その設立後最初の事業年度の損益に含めて処理することができることとなっています(法人税基本通達2-6-2)。そのため、個人での申告ではなく、法人の第1期目の損益に含めて申告することとなります。
一方、後者の②のケースの場合には、以前から個人事業が継続しているという事情があるため、法人設立(登記日)までの間の損益はすべて個人事業の損益に帰属するものとなっております(同2-6-2、但し書き以降)。
したがいまして、ご相談者様の場合、「以前個人事業をやっていた」「青色申告は継続している」とのことですが、今回の法人化が『以前からの個人事業を法人成りする』ということであれば、上記の②に該当することになりますので、法人の設立登記日前の損益はすべて個人の事業所得として申告することが必要となります。(改めて開業届出をする必要はありません。)
しかし、法人で行う事業が、以前の個人事業とはまったく関連のない新たな事業ということであれば、上記の①に該当することになりますので、この場合には、登記日前であっても法人の設立準備期間中の損益として法人の第1期目の損益に含めて申告することができると考えます。
宜しくお願いします。
本投稿は、2015年04月27日 12時58分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。